土地の取引 消費税の非課税・課税の判定|素人のための消費税3

駐車場

元国税調査官・税理士が消費税についてよく知らない、専門家でない一般の方に向けた記事です。

すべての方に向けて網羅的に説明すると市販の参考書のようにわかりにくいものになりますので、中小企業向け、一般の方向けに的を絞ってわかりやすく解説します。

この記事を書いた人

税理士(元国税調査官)

税務署に12年間勤務。主に法人税の調査に従事。

税務署側の視点を交えながら、主に法人税・消費税について一般の方に向けて実務に直結した税務情報を分かりやすく解説します。

ジャパンネクス株式会社

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はじめに

土地を売買する行為と土地を賃貸・賃借する行為は非課税取引に該当し、消費税がかかりません。

ただ、一言で土地に関する取引が非課税と理解しているだけでは消費税の課否判定を誤る場合があります。

非課税取引がわからない場合は、次の記事を参考にしてください。

消費税の非課税取引とは|誰でもわかる素人のための消費税9
元国税調査官・税理士による、消費税についてよく知らない、専門家でない一般の方に向けた記事です。 すべての方に向けて網羅的に説明すると市販の参考書のようにわかりにくいものになりますので、中小企業向け、一般の方向けに的を絞ってわか...

土地の賃貸・賃借には原則消費税はかからないが、いくつか注意点があります。

この非課税取引に関して押さえておくべき点を確認していきましょう。

土地の範囲

土地に含まれないもの

土地には、立木その他独立して取引の対象となる土地の定着物は含まれません。

土地に含まれるもの

次のものは土地に含まれます。

土地の上に存する権利

地上権、土地の賃借権、地役権、永小作権等の土地の使用収益に関する権利は土地に含まれます。

ただし、鉱業権、土石採取権、温泉利用権や土地を目的物とした抵当権は、土地に含まれず課税の対象(消費税がかかる取引。以下同様。)となります。

宅地と一体として売買されるもの

その土地が宅地である場合には、庭木、石垣、庭園(庭園に附属する亭、庭内神し(祠)その他これらに類する附属設備を含む。)その他これらに類するもののうち宅地と一体として売買されるものは含まれます。

しかしながら、当然建物や付属施設は土地には含まれません。庭木、石垣、庭園に類するものではありませんので。

土地の貸付期間によって課否が異なる

土地の貸付けは、基本的には非課税取引となりますが、土地の貸付期間が1月に満たない場合」は非課税取引とはならず、課税の対象となります。

この「土地の貸付期間が1月に満たない場合」に該当するかどうかは、その土地の貸付けの契約で定められた貸付期間によって判定します。

契約期間が1月未満で、実際の貸付期間が1月を超えたとしても、「土地の貸付けに係る期間が1月に満たない場合」に該当します。

土地付建物等の貸付け

施設の利用に伴って土地が使用される場合は非課税取引に該当せず、課税の対象となります。

例えば、建物、野球場、プール、テニスコートや時間貸しの駐車場等の施設の利用が土地の使用を伴うことになるとしても、その土地の使用は、非課税取引となる土地の貸付けには含まれないので課税の対象となります。

建物と土地の貸付け価格を明確に明示している場合であっても、その全額が課税の対象となります。

駐車場、駐輪場の注意点

例えばタイムズのような時間貸しの駐車場は上記の理由から非課税取引とはなりません。

しかしながら、事業者が駐車場又は駐輪場として土地を貸す場合に、その土地に用途に応じた地面の整備又はフェンス、区画、建物の設置等をしていないときは、非課税取引となります。

要するに青空駐車をさせるような場合は純粋に土地の賃貸ということで、非課税取引となります。

そうではなく、駐車又は駐輪に対し、車両又は自転車の管理をしている場合は、土地ではなく施設を利用させているということで非課税取引に該当せず、課税の対象となります。

まとめ

土地の売買、貸付けは基本的には非課税ですが、これまで見てきたように、一概には非課税取引とは言い切れません。

土地の取引は非課税と頭に入れておき、ただし施設利用や短期間の場合は課税の対象となる場合があったな、というようにざっくり押さえておき、いざ具体的な事例を判定する際には詳しく調べてみるというスタンスがよいように思います。

執筆者 ジャパンネクス株式会社代表 元国税調査官 税理士 海野 耕作

コメント

  1. より:

    土地の取引 消費税の非課税・課税の判定|素人のための消費税 駐輪場駐車場の注意点の一番下、要するに以降に誤りがあります。青空駐車場は非課税です。

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