全力法人税では、法人税の確定申告書類一式を作成するにあたり、その支援機能としてFreee、MFクラウド会計、弥生会計、弥生オンライン、会計王と全力会計という6つの会計ソフトの会計データをインポートしてより効率よく作業ができるようになっています。
また、その他の会計ソフトをご利用であった場合でも、全力会計のデータ形式に合わせてお使いの会計ソフトの会計データを整形することで、その会計データを全力法人税(全力会計)にインポートすることができるようになります。
ここでは、全力会計形式の雛形の提供とその仕訳帳データをインポートする方法を解説していきます。
なお、会計データを整形するために、所定の形に整形できるEXCEL等の表計算ソフトが必須になります。
1 インポート前の事前確認
会計データをインポートする前に次の記事を確認してください。
この注意事項が守られていないと申告を誤ることになります。
事前に確認をお願いします。
会計データをインポートする前に確認すべき注意事項|全力法人税
- 年度の途中で消費税を申告することになった
- 税抜経理方式を採用している

2 仕訳データのインポート(取り込み)の概要
データの移行作業は次の流れで行っていきます。
お使いの会計ソフトから会計データをエクスポート(取り出し)する
エクスポートした会計データを全力法人税の様式に整形する
整形したデータを全力法人税へインポート(取り込み)する
全力法人税では、仕訳帳データをすべて完全な状態で移行させるために「勘定科目」、「仕訳帳」、「開始残高」の3種類のデータを取り込むことができるようになっています。
3 勘定科目データの取り込み
3-1 勘定科目データの取り込みの有無を決定
全力法人税では、勘定科目データをインポートする方法としない方法の2つの方法で会計データをインポートすることができます。
ここでいう勘定科目データとは、お使いの会計ソフトに登録されている勘定科目データのすべてを指しています。
仕訳日記帳に仕訳を登録する際に、売上高や現金といった「勘定科目」を選択するかと思いますが、その勘定科目は会計ソフトに登録されている勘定科目から選択することになります。
一般的な会計ソフトでは使いたい勘定科目がなければ、勘定科目の設定から独自に勘定科目を追加することができるかと思います。
なぜ勘定科目をインポートする方法としない方法の2つがあるかというと、全力法人税では、勘定科目データを取り込むことでお使いの会計ソフトで作成する決算書とまったく同じ決算書を全力法人税で作成することができるようになるというところにあります。
勘定科目データをインポートしない場合には、仕訳帳データをインポートする際に、全力法人税に登録されていない勘定科目が使用されている場合、全力法人税に登録されているデフォルトの勘定科目に変換するよう求められます。そのため、会計ソフトで作成する決算書と全力法人税が作成する決算書でその変換した分の勘定科目が異なったものとなってしまいます。
お使いの会計ソフトで決算書を出力できるにもかかわらず、全力法人税で決算書を改めて作成する意味がどこにあるかというと、全力法人税では、作成した申告書を電子申告することができますが、電子申告する場合は併せて決算書を添付して電子送信する必要があります。この決算書を添付するためには、全力法人税で決算書を作成する必要があるのです。
電子申告をするつもりがなく、ご自身で決算書を用意する場合には、勘定科目データをインポートしないという方法を取ることができます。勘定科目データをインポートする必要がないので、その分作業が早くなる可能性があります。
理由を長々述べましたが、勘定科目データをインポートするかどうかの判断は、電子申告する場合は、勘定科目インポートをする。電子申告しない場合は、勘定科目インポートを行わない。という大雑把な分け方で理解するのが簡単かと思います。
以上の理由を斟酌して会計データのインポート作業に移る前に、勘定科目データを取り込むかどうかをまずは決めてください。
取り込む場合は、以下の操作を続けていただき、取り込まない場合は、「仕訳帳データを取り込み」へジャンプしてください。
3-2 勘定科目データの取り込み
お使いの会計ソフトに勘定科目データをエクスポートする機能があり、かつ勘定科目データをインポートする場合は、会計ソフトから勘定科目データをエクスポートします。
お使いの会計ソフトのマニュアルを参照する等の方法で、勘定科目データをエクスポートしてください。
会計ソフトで勘定科目の設定で、追加・変更を加えた場合のみ勘定科目データのインポートを行ってください。追加・変更されたもののみ追加でインポートされます。
ここでは、「ジョブカン会計オンライン」を例にして解説していきます。
3-2-1 勘定科目データをエクスポート
⑴ 「勘定科目の設定」画面を開く
お使いの会計ソフトの勘定科目を追加、編集できる画面を開きます。
ジョブカン会計の場合は、「科目設定」という画面があります。
⑵ 勘定科目データのエクスポート
勘定科目データをcsv形式またはtxt形式で勘定科目データをエクスポートします。
ジョブカン会計では次のようにエクスポートします。
(「プレビュー」横の「▼」をクリック>「エクスポート」をクリック)
文字コード(エンコード)は、「Shift-JIS」を指定してください。
文字コードが「Shift-JIS」でない場合は、文字化けを起こしインポートできなくなります。
また、出力タイプは「勘定科目」を指定してください。
勘定科目データがエクスポートできたらそれを全力法人税に取り込める形式に整形していきます。
3-2-2 勘定科目データの整形
⑴ 全力法人税指定の様式をダウンロード
まず、全力法人税用の勘定科目をインポートできる様式を入手します。
次のファイルをダウンロードします。
⑵ EXCELでファイルを整形します。
① EXCELでダウンロードした全力法人税の様式を開きます。

A〜F列のセルには次のとおりに値を入れることになります。
| A列 | 勘定科目 | 勘定科目名のみを入れる。 |
| B列 | 決算書科目 | 決算書に表示される科目名を入れる。例)勘定科目:現金→決算書科目:現金及び預金 |
| C列 | 分類 | 「現金及び預金」「売上債権」「棚卸資産」等の細かい勘定科目の分類を入れる。 |
| D列 | 税区分 | 対象外や課税売上等の勘定科目に紐づいている消費税の区分を入れる。 |
| E列 | ローマ字 | 検索で使われるローマ字を入れる。空欄でも問題なし。 |
| F列 | 検索キー | 検索で使われる数字を入れる。空欄でも問題なし。 |
② 会計ソフトからエクスポートした勘定科目データをEXCELで開きます。
ジョブカン会計は次のような形式で出力されます。
③ ②のファイルを①の指定するとおりに整形します。
②のファイルを①のファイルに合わせて列を削除したり列を移動するなどして整形し、それが完了したら全データをコピーし、①のファイルにペーストするという方法が効率的と思われます。
ジョブカン会計のファイルを例に整形していきます。

(整形前「ジョブカン会計」ファイル)

(整形後「全力法人税」用ファイル)
「財務諸表名」「補助科目数」「貸借」「税率」「税計算区分」「補助警告」「非表示」の列はいりません。
A列には勘定科目名のみが入りますので、それ以外の「【現金・預金】」「現金・預金合計」などの余計な行は削除します。
その場合は、決算書に表示させたい科目名を入れていきます。多くは、決算書科目名は勘定科目名と同じものが使われます。現金や預金は通常「現金及び預金」にまとめられます。
「分類」は、【 】でくくられている部分で表現されていますので、基本的にはそれをコピーペーストしていきます。
同じ要領で整形していきます。
参考までにすべての科目について、どのように整形するかを以下に紹介します。
【売上債権】

(整形前「ジョブカン会計」ファイル)

(整形後「全力法人税」用ファイル)
【有価証券・棚卸資産】

(整形前「ジョブカン会計」ファイル)

(整形後「全力法人税」用ファイル)
【その他流動資産】

(整形前「ジョブカン会計」ファイル)

(整形後「全力法人税」用ファイル)
【有形固定資産】

(整形前「ジョブカン会計」ファイル)

(整形後「全力法人税」用ファイル)
【無形固定資産】

(整形前「ジョブカン会計」ファイル)

(整形後「全力法人税」用ファイル)
【投資その他の資産】

(整形前「ジョブカン会計」ファイル)

(整形後「全力法人税」用ファイル)
「投資その他」という言葉は一般的でないので、「投資その他の資産」に変更しました。
【繰延資産・その他】

(整形前「ジョブカン会計」ファイル)

(整形後「全力法人税」用ファイル)
【仕入債務】

(整形前「ジョブカン会計」ファイル)

(整形後「全力法人税」用ファイル)
【その他流動資産】

(整形前「ジョブカン会計」ファイル)

(整形後「全力法人税」用ファイル)
【固定負債】

(整形前「ジョブカン会計」ファイル)

(整形後「全力法人税」用ファイル)
【資本金・資本剰余金】

(整形前「ジョブカン会計」ファイル)

(整形後「全力法人税」用ファイル)
【利益剰余金】

(整形前「ジョブカン会計」ファイル)

(整形後「全力法人税」用ファイル)
【自己株式等その他資本取引】

(整形前「ジョブカン会計」ファイル)

(整形後「全力法人税」用ファイル)
【売上高】

(整形前「ジョブカン会計」ファイル)

(整形後「全力法人税」用ファイル)
【売上原価】

(整形前「ジョブカン会計」ファイル)

(整形後「全力法人税」用ファイル)
【販売費及び一般管理費】

(整形前「ジョブカン会計」ファイル)

(整形後「全力法人税」用ファイル)
【営業外収益】

(整形前「ジョブカン会計」ファイル)

(整形後「全力法人税」用ファイル)
【営業外費用】

(整形前「ジョブカン会計」ファイル)

(整形後「全力法人税」用ファイル)
【特別利益】

(整形前「ジョブカン会計」ファイル)

(整形後「全力法人税」用ファイル)
【特別損失】

(整形前「ジョブカン会計」ファイル)

(整形後「全力法人税」用ファイル)
【法人税等】
(整形前「ジョブカン会計」ファイル)
(整形後「全力法人税」用ファイル)
3-2-3 勘定科目データのインポート
続いて整形した勘定科目データを全力法人税にインポートしていきます。
勘定科目データのインポート方法
⑴ 勘定科目データのアップロード
まず、メニューバー「インポート」>「会計データ取込」画面を開きます。

❶ 「① 勘定科目データインポート」タブをクリックする
❷ 選択肢(ラジオボタン)から「汎用形式」を選択する
❸ 「csv形式またはtxt形式のファイルをドラッグ&ドロップまたはクリックしてファイルを選択してください。」の箇所に前述の「2 勘定科目データの整形」で汎用形式に整形したファイルを説明文どおりにドラッグ&ドロップ等してアップロードする
❹ 「取り込み開始」ボタンをクリックする
⑵ 正常に取り込みが行われた場合
正常に読み込みが行われた場合には、次の画面が表示されるので「登録する」ボタンを押し、登録が完了します。

⑶ 不明な勘定科目がある場合
全力法人税に取り込めなかった勘定科目がある場合には、取り込みエラーとなり、次の画面が表示されます。

不明な勘定科目を全力法人税の勘定科目一覧に登録するために、「分類設定」の選択肢から「不明な勘定科目」に挙げらている勘定科目に対応する分類を選択します。
「不明な勘定科目」に挙げられている勘定科目を仕訳日記帳で使っていないという場合は、「取り込まない」を選択しても支障はありません。
⑷ 不明な税区分がある場合
全力法人税にそのままでは取り込めない税区分がある場合には、取り込みエラーとなり、次の画面が表示されます。
不明な税区分に対応するものを「変換する税区分」の選択肢から選択します。
⑶と⑷で選択肢からすべてを選択し終わったら、画面最下部の「登録する」ボタンを押すと取り込みが完了します。
⑸ 取込み結果の確認
取り込みが完了したら、「勘定科目一覧を確認する」ボタンを押して取り込み結果を確認します。

登録内容された内容とお使いの会計ソフトの勘定科目に関する設定画面の内容と一致していることを確認し、問題がなければ「戻る」ボタンを押します。
編集ボタンを押すと次の画面が表示されます。
「小分類」は全力法人税のデフォルトの勘定科目以外がインポートされた場合のみ変更することができます。小分類を変更すると同時に中分類と大分類も変更されます。
「内訳書表示」欄は、選択肢は勘定科目内訳明細書になっており、選択された勘定科目内訳明細書に編集している勘定科目を表示させることができます。
3-2-4 勘定科目データのインポートをやり直す場合
勘定科目データのインポートをやり直す場合は、前述の勘定科目データのインポート方法と同じ操作をすることで、勘定科目データが上書き登録されます。
3-2-5 勘定科目データを削除する方法
勘定科目データを使わない方法に変更するなどの理由で取り込み済みの勘定科目データを削除したい場合は、「① 勘定科目データインポート」タブを開き、「取り込みデータ一括削除」ボタンを押します。

仕訳日記帳データがインポートされた状態で、勘定科目データを削除しようとするとエラーになりますので、その場合は、先に仕訳日記帳データを削除してから勘定科目データの削除を行なってください。
※全力会計をご利用の場合は、勘定科目データを削除することはできません。
(全力会計で個別に勘定科目を削除・修正することができます)
4 仕訳帳データの取り込み
お使いの会計ソフトの仕訳日記帳の内容を全力法人税へ移行させていきます。
まずお使いの会計ソフトの仕訳日記帳のすべてのデータをエクスポートする方法としてその会計ソフトの機能によって次の2つのパターンが考えられます。
- 仕訳帳データのみのエクスポートでよい
- 仕訳帳データと開始残高データの両方のエクスポートが必要
開始残高データ(前期末から繰り越した各勘定科目の残高)が仕訳帳データをエクスポートしたときにそのファイルに含まれていれば「仕訳帳データのみのエクスポートでよい」に当てはまります。
他方、開始残高データが仕訳帳データに含まれておらず、別途開始残高データをエクスポートする必要がある場合は、「仕訳帳データと開始残高データの両方のエクスポートが必要」に当てはまります。
お使いの会計ソフトがどちらのパターンかを確認してください。
確認の方法としては、以下の2つの方法が考えられます。
⑴ お使いの会計ソフトの会計データのエクスポートに関するマニュアルを確認する
⑵ エクスポートしたファイルを直接開き、開始残高が含まれているか確認する
⑵の方法をとる場合は、csv形式にしてexcel等の表計算ソフトで開くと確認がしやすいです。
エクスポートした仕訳帳ファイルをcsv形式にしてEXCELで確認してみて、次のような内容だったとします。

事業年度開始年月日の日付の仕訳を探すと、次のように開始残高データが含まれていることがわかるため「仕訳帳データのみのエクスポートでよい」に当てはまることがわかります。(資本金や繰越利益剰余金が事業年度開始年月日の日付で登録されていれば開始残高データが含まれていると判断できます。)
「仕訳帳データのみのエクスポートでよい」場合は、次の「1 仕訳日記帳データのエクスポート」〜「3 仕訳日記帳データのインポート」までの操作だけでよく、「仕訳帳データと開始残高データの両方のエクスポートが必要」の場合は、「4 開始残高データのエクスポート」から「6 開始残高データのインポート」までの操作が必要になります。
それでは、仕訳日記帳データのエクスポートから始めていきます。
4-1 仕訳日記帳データのエクスポート
お使いの会計ソフトからマニュアルを参照するなどして仕訳日記帳データをエクスポートしてください。
txt形式またはcsv形式で、文字コード(エンコード)は「Shift-JIS」である必要があります。
補助科目を含めるかなど、エクスポートする項目を選択できる場合は、基本的にはすべて出力するようにしておくのがよいと思います。
ジョブカン会計を例にすると「データ連携」>「仕訳書出」画面からエクスポートできます。
仕訳帳データをエクスポートすることができたら、次はエクスポートしたファイルを全力法人税に取り込める形に整形して行きます。
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