有価証券等と支払手段の譲渡は非課税|素人のための消費税4

支払手段

元国税調査官による、消費税についてよく知らない、専門家でない一般の方に向けた記事です。

すべての方に向けて網羅的に説明すると市販の参考書のようにわかりにくいものになりますので、中小企業向け、一般の方向けに的を絞ってわかりやすく解説します。

有価証券等の消費税の取り扱い

有価証券等を売買しても消費税はかかりません。

消費税法上非課税取引に分類されます。

例えば、株を買ったとしても売買代金には消費税は含まれていません。

それでは有価証券等とはどんなものを指すのでしょうか。

有価証券等の範囲

  • 国債証券
  • 地方債証券
  • 社債券
  • 株券
  • 新株予約権証券
  • 投資信託
  • 証券の発行がない国債、地方債、社債、株式等
  • 合同会社等の社員の持分
  • 貸付金、預金、売掛け金その他の金銭債権

などをいいます。

詳しくは金融商品取引法第2条第1項(有価証券の定義)に規定する有価証券とこの有価証券が発行されていないもの(一部を除く)などとなっていますが、通常の取引に出てこないものも多いので網羅的な説明はここでは割愛します。

なお、株式・出資・預託の形態によるゴルフ会員権等は非課税とならず、課税の対象となります。

支払手段を譲渡した場合の消費税の取り扱い

支払手段を譲渡しても消費税はかかりません。

消費税法上非課税取引に分類されます。

例えば銀行で1万円を新券に両替してもらったとします。銀行が新券を譲渡していることになるので、非課税とならなければ我々は10,800円支払う必要が出てきますが、現実にはそうはなっていません。それは、支払手段である紙幣を譲渡しても消費税がかからないようになっているからです。

それでは、支払手段とは具体的にどのようなものを指すのでしょうか。

支払手段の範囲

  • 銀行券
  • 政府紙幣
  • 小額紙幣
  • 硬貨
  • 小切手、為替手形、約束手形
  • 電子マネー
  • 仮想通貨(平成29年7月1日から)

などをいいます。

平成29年7月1日以前は仮想通貨は非課税ではなかったので、消費税がかかっていました。つまり、取引所からビットコインを購入する場合は、消費税を上乗せして購入していたわけです。

しかしながら、現在は非課税となっていますので、ビットコインを使用することに対し、消費税を意識する必要はありません。(もちろん物を買ったり、サービスを受けたりした場合にビットコインで支払いを行なった場合でも、法定通貨で支払う場合同様消費税はかかります。)

まとめ

有価証券や支払手段に消費税をかけるのは、物やサービスを消費することに対して課税する消費税の性質になじまないことから非課税取引となっています。

支払手段であるお金を渡すたびに消費税がかかっていたら、わずらわしいですし、物を購入する場面でも、物を売った側も消費税をもらうし、お金を払った側が事業者だったら、お金を払う行為はお金を譲渡していることになるので消費税をもらうことになり、そもそも消費税の制度自体が成り立たないということになってしまいます。

こういった諸々の事情で有価証券等と支払手段には消費税がかからないことになっています。

執筆者 ジャパンネクス株式会社代表 元国税調査官 税理士 海野 耕作

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