仕訳登録ガイドにある「よくある取引」の中の「役員報酬」フォームの機能とその使い方について説明します。
仕訳登録ガイドにある「よくある取引」には、会社経理の現場でよくある取引でかつ複雑になりがちな取引をピックアップしています。
役員報酬の支払いに関する仕訳は複雑化しがちです。
役員報酬の支払いが発生した場合、「役員報酬支払い」フォームに必要事項を入力することで、役員報酬の支払い時に必要な所得税、住民税、社会保険料の天引きを反映した仕訳が登録されます。
1 役員報酬フォーム画面説明
役員報酬フォーム画面の説明は次のとおりです。
❷役員報酬支払総額:賞与支給総額を入力します。入力が必須です。
❸交通費(通勤手当):交通費(通勤手当)を入力します。
❹天引き所得税:役員報酬から天引きされる所得税を入力します。
❺天引き住民税:役員報酬から天引きされる住民税を入力します。
❻天引き社会保険料:役員報酬から天引きされる社会保険料を入力します。
❼手取り金額(未払い):入力された値から支給される手取金額が自動で計算されます。
❽役員名:役員報酬を支払う役員名をプルダウンより選択します。
❾摘要:特記事項があれば入力します。
❿リセット:ボタンを押すと、入力した内容がすべてリセットされます。
⓫新規登録:ボタンを押すと、入力した内容で仕訳が作成されます。
※「役員名」欄は、役員ごとに債務を管理したい場合(誰にいくら払わなければならないかを把握したい場合)に設定します。役員ごとにいくら支払ったというような情報が不要な場合は、設定する必要はありません。
「役員名」に選択肢が表示されない場合は、選択肢の「新規作成」をクリックして表示される「取引先新規登録」フォームから登録されることで選択可能となります。
役員名の新規登録手順
1 役員名の枠をクリックし、プルダウンより「新規作成」を選択します。
2 「取引先新規登録」フォームが開きますので、必要事項を入力してください。
取引先新規登録画面の詳細につきましては、マニュアル「取引先管理」を参照ください。
3 入力が完了したら、画面下部の「新規登録」ボタンを押してください。登録した役員が役員報酬フォームに表示されます。
なお、「取引先新規登録」フォームで登録した取引先は、メニュー「取引先管理」画面から編集可能です。
また、役員報酬フォームで取引先を新規登録すると勘定科目「未払費用」の補助科目としても登録されます。それはメニュー「帳簿管理」>「勘定科目設定」画面から確認できます。
2 登録される仕訳例
「必要事項」を入力し、「新規登録」ボタンを押すと、画面上に次のような仕訳が表示されます。
同様の仕訳が仕訳日記帳画面でも確認できますので、必要に応じて確認してください。
3 未払費用の消込処理について
役員報酬フォームで仕訳登録をした場合、仕訳が登録された日付で、従業員に支払う手取り金額が未払費用として計上されます。
したがって、実際に役員報酬が支払われたら、次のように仕訳をして未払費用の残高を減らす経理処理が必要になります。
たとえば、役員報酬の支払いを銀行口座から行なった場合に、金融機関連携が行われていない銀行口座の場合は、仕訳日記帳で上のように仕訳を登録する必要がありますが、金融機関連携が行われている場合は、金融機関連携の仕訳登録から簡単に未払費用の消し込みを行うことができます。
また、どの取引先にどのくらい債務や債権があるかを一覧で確認できる「未収・未払等一覧」という便利機能もありますので、そちらもぜひご活用ください。
全力会計での未払費用の消し込みの方法や「未収・未払等一覧」の使い方についての詳細は、次の記事で詳しく解説していますので、こちらも併せてご参照ください。










コメント