電子帳簿保存法のスキャナ保存をするにあたって画像の読み取りに関して以下の条件が設定されています。
- 解像度200dpi相当以上で読み取ること
 - 赤・緑・青色の階調がそれぞれ256階調以上(24ビットカラー)で読み取ること
 
それぞれどういう意味かをわかりやすく解説します。
1 解像度200dpi相当以上で読み取るとは
結論から言うと以下のように言えますので、あまり気にしなくても問題ありません。
1-1 スキャナで保存する場合の解像度
一般的なスキャナで読み取るときには、解像度は設定できるので、200dpi以上を設定します。
(設定例)canonプリンタ
カラーの場合
グレースケールの場合でも200dpiが選択可能
スキャナ保存を開始する際やスキャナを更新する際にこの解像度の設定を確認しておけばOKです。
1-2 スマートフォンやデジカメ等で撮影した場合の解像度
スマートフォンやデジカメ等で撮影した場合の解像度は、A4サイズで2,388画素(ピクセル)×1,654画素(ピクセル)= 3,867,052画素(ピクセル)以上必要になります。
例えばMacではFinderの「情報を見る」で次のように表示されます。
3,024×4,034であることがわかります。単位はピクセルです。
Macのアプリ「プレビュー」でも次のようにサイズを確認できます。
昔のスマートフォンなどでなければ、現在普通に使用しているスマートフォンで撮影していれば通常はこの解像度は超えますので、1度確認しておけばそれ以後は気にする必要はないでしょう。
2 赤・緑・青色の階調がそれぞれ256階調以上で読み取るとは
2-1 スキャナで読み取りの場合
256階調(1677万色)とは、RGB各色8bitという意味で24bit画像と呼びます。
あるCanonの複合機のスキャナ仕様をみると次のようにこのように24bit、各色8bitに対応していると記載があります。
(参考)Canonの仕様ページ
一般流通している多くのスキャナはこの要件をクリアしていると考えられます。スキャナ保存を開始する際やスキャナを更新する際に一度調べてみて要件を超えていることを確認しておけばOKです。
2-2 スマホやデジカメ等での写真を利用する場合
スマホやデジカメで撮影した場合は、基本的には.jpegで保存することで各色8bit、24bit画像に対応します。
jpegファイルになっていればこの要件はクリアしていることになります。
また、写真データが持っているexif※情報にもこの情報が格納されています。
※ExifとはExchangeable Image File Formatの略で、撮影データやカメラの設定データを画像データに保存できるデジタルカメラ用のフォーマットです。いちいち撮影データのメモをとらなくても、画像ファイル内に自動的に撮影日時、シャッタースピード、絞り値、露出補正値、ISO感度、レンズの焦点距離、ホワイトバランスなどの撮影データが記録されます。撮影データはカメラ本体で表示できるほか、カメラの付属ソフトや市販ソフトなどのExifに対応する画像ソフトでも参照することができます。
また、i-phoneで使用される画像の.HEIC(HEIF形式)の多くは、10bit/チャネル=1024階調なのでさらに良い階調となっています。
2-2-1 Macでのexif情報の確認の方法
Macの「プレビュー」アプリでは、「ツール 」>「インスペクタ 」>「一般/詳細」で「ビット深度」を確認できます。
ビット深度が8以上であればOKです。
2-2-2 Windowsでのexif情報の確認の方法
画像を右クリック → プロパティ → 詳細 → 「ビットの深さ」が 24 と出れば 8bit×3ch(=各256階調)です。
お持ちのスマホやデジカメ等で撮影した写真のexif情報を一度確認して要件を超えていることを確認しておきましょう。
3 結論
基本的には、一般に流通しているスキャナやスマホ、デジカメを使用して画像にしていれば以下の要件はクリアしますので安心してください。
- 解像度200dpi相当以上で読み取ること
 - 赤・緑・青色の階調がそれぞれ256階調以上(24ビットカラー)で読み取ること
 
ここで解説した確認方法で、スキャナ保存を開始する際やデバイスを更新した際に一度確認してくと安心です。
  
  
  
  









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