弥生会計からデータをインポートする方法|全力法人税

 

弥生会計の会計データを全力法人税へインポート(移行)する方法を解説します。

インポートした会計データを元に効率的に法人税の申告書を作成することができるようになります。

弥生会計から全力法人税へ移行させることができるデータは、「勘定科目一覧表」、「仕訳日記帳」と「固定資産管理」の3種類です。

なお、弥生会計15以降のverで動作を確認しております。

【勘定科目データインポートの仕様変更のお知らせ】
2022年9月9日より会計年度ごとに勘定科目データをインポートしていた仕様を変更し、ユーザーごとに勘定科目データを管理することとしました。
変更前 変更後
年度ごとに勘定科目データをインポート 一度勘定科目データをインポートしていれば、会計ソフトで勘定科目を追加・変更していなければ、インポート不要。
会計ソフトで勘定科目を追加・変更している場合のみインポート必要。

インポート前の事前確認

 

会計データをインポートする前に次の記事を確認してください。

この注意事項が守られていないと申告を誤ることになります。

事前に確認をお願いします。

 

会計データをインポートする前に確認すべき注意事項|全力法人税

 

仕訳データのインポート(取り込み)

 

データの移行作業は次の流れで行っていきます。

弥生会計からデータをエクスポート(取り出し)する

エクスポートしたデータを全力法人税へインポート(取り込み)する

弥生会計の場合は、仕訳帳データをすべて完全な状態で移行させるためには「勘定科目一覧表」、「仕訳日記帳」と「開始残高」の3種類のデータを取り込む必要があります。

 

勘定科目一覧表データの取り込みの有無を決定

 

3種類のデータを取り込む必要があると言いましたが、勘定科目一覧表のインポートを行わない方法も選択可能です。

勘定科目データを取り込むことの意味は、勘定科目データを取り込むことで全力法人税でお使いの会計ソフトで作成する決算書とまったく同じ決算書を作成することができるようになるというところにあります。(勘定科目データをインポートしない場合には、仕訳帳データをインポートする際に、全力法人税のデフォルトの勘定科目以外の勘定科目を使用している場合、その勘定科目は全力法人税の勘定科目に変換する必要があるため、勘定科目が会計ソフトが作成する決算書と変わってしまう可能性があります。)

お使いの会計ソフトで決算書を出力できるにもかかわらず、決算書を作成する意味がどこにあるかというと、全力法人税で作成した申告書を電子申告することができますが、電子申告する場合には併せて決算書を添付して電子送信する必要があります。この決算書を添付するためには、全力法人税で決算書を作成する必要があるのです。

電子申告をするつもりがなく、ご自身で決算書を用意する場合には、勘定科目一覧表をインポートせずに申告書類を作成することも可能です。

会計データをインポートする前に、勘定科目一覧表データを取り込むかどうかを決めてください。

取り込む場合は、以下の操作を続けていただき、取り込まない場合は、「仕訳日記帳データを取り込み」へジャンプしてください。

 

勘定科目一覧表データの取り込み

 

弥生会計で使用している勘定科目データを全力法人税に取り込む方法を解説します。

勘定科目データは、一度インポートすれば、次の年度で会計データをインポートするにあたって、もう一度インポートする必要はありません。
弥生会計で勘定科目の設定で、追加・変更を加えた場合のみ勘定科目データのインポートを行ってください。追加・変更されたもののみ追加でインポートされます。

まず弥生会計から勘定科目データをエクスポートします。

 

1 勘定科目データをエクスポート

 

⑴ 「科目設定」画面を開く

 

科目設定画面

 

❶ 「ナビゲータ」ボタンを押して、ナビゲータ画面を表示する(既にナビゲータ画面が開いている場合は、操作不要)

❷ 「導入」ボタンをクリックする

❸ 「科目設定」をクリックする

 

ナビゲータ画面を使わない場合は、メニューバー「設定(S)」>「科目設定(K)」を選択することで科目設定画面を開けます。

 

⑵ メニューバー「ファイル」>「エクスポート」を選択

 

科目一覧表画面

 

⑶ 出力帳票「勘定科目一覧表」、書式「汎用形式」、区切り文字「カンマ(CSV形式)」を選択し「OK」をクリック

 

勘定科目一覧表出力

 

出力先は、出力したデータをすぐに使いますので、Desktopなどすぐわかる場所を指定しておくと便利です。

出力帳票、書式、区切り文字は前述のとおりに指定しないと取り込むことができませんので、必ず前述のとおりに指定してください。

これで勘定科目データをエクポートできました。続いて、エクスポートしたデータを全力法人税に取り込みます。

 

2 勘定科目データのインポート

 

全力法人税の会計データ取込画面を表示します。(最初から「次へ」ボタンを押して進めていくとこの画面に移ります。またはメニューバー「インポート」>「会計データ取込」を選択。)

 

勘定科目データのインポート方法

 

⑴ 勘定科目データのアップロード

 

勘定科目インポート

 

❶ 「勘定科目データインポート」タブをクリック

❷ 選択肢(ラジオボタン)から「弥生」を選択

❸ 「csv形式またはtxt形式のファイルをドラッグ&ドロップまたはクリックしてファイルを選択してください。」の箇所に前述の1でエクスポートしたファイルを説明文どおりにドラッグ&ドロップ等してアップロードします。

❹ 「取り込み開始」ボタンをクリック

 

⑵ 正常に取り込みが行われた場合

 

正常に読み込みが行われた場合には、次の画面が表示されます。

 

正常に取込み

 

「登録する」ボタンを押し、登録が完了します。

 

⑶ 不明な勘定科目がある場合

 

独自に設定した勘定科目(弥生会計のデフォルトの設定に追加した勘定科目)がある場合には、取り込みエラーとなり、次の画面が表示されます。

 

不明な勘定科目

 

不明な勘定科目を全力法人税の勘定科目一覧に登録するために、「分類設定」の選択肢から「不明な勘定科目」に挙げらている勘定科目に対応する分類を選択します。

 

⑷ 不明な税区分がある場合

 

独自に設定した税区分(弥生会計のデフォルトの設定に追加した税区分)がある場合には、取り込みエラーとなり、次の画面が表示されます。

 

不明な税区分

 

不明な税区分に対応するものを「変換する税区分」の選択肢から選択します。

⑶と⑷で選択肢からすべてを選択し終わったら、画面最下部の「登録する」ボタンを押すと取り込みが完了します。

 

⑸ 取込み結果の確認

 

取り込みが完了したら、「勘定科目一覧を確認する」ボタンを押して取り込み結果を確認します。

 

取込完了

 

 

全力法人税の会計王インポート勘定科目一覧表

 

登録内容された内容と弥生会計の「科目設定」の内容と一致していることを確認し、問題がなければ「戻る」ボタンを押します。

編集ボタンを押すと次の画面が表示されます。

勘定科目一覧表の編集が麺

 

「小分類」は全力法人税のデフォルトの勘定科目以外がインポートされた場合のみ変更することができます。小分類を変更すると同時に中分類と大分類も変更されます。

「内訳書表示」欄は、選択肢は勘定科目内訳明細書になっており、選択された勘定科目内訳明細書に編集している勘定科目を表示させることができます。

 

勘定科目データのインポートをやり直す場合

 

勘定科目データのインポートをやり直す場合は、前述の勘定科目データのインポート方法と同じ操作をすることで、勘定科目データが上書き登録されます。

 

勘定科目データを削除する方法

 

勘定科目データを使わない方法に変更するなどの理由で取り込み済みの勘定科目データを削除したい場合は、「① 勘定科目データインポート」タブを開き、「取り込みデータ一括削除」ボタンを押します。

 

勘定科目一括削除画面

※全力会計をご利用の場合は、勘定科目データを削除することはできません。

 

全力会計の「勘定科目設定」画面にて、独自科目を削除することができます。
(デフォルトで設定されている科目を削除することはできません。)

全力会計で勘定科目を削除する方法

 

補助科目の削除は「全力法人税」のメニューバー「設定」→「補助科目設定」画面から「一括削除」ボタンを押すことで、削除することができます。

 

 

仕訳日記帳データの取り込み

 

次に日々の仕訳の記録である仕訳日記帳のデータを弥生会計から全力法人税へ移行させます。

(勘定科目一覧データをインポートしない場合は、ここから操作を始めます。)

まずは、弥生会計から仕訳日記帳データをエクスポートしていきます。

 

1 仕訳日記帳データをエクスポート

 

⑴ ナビゲータ画面から「仕訳日記帳」を開く

 

(弥生)メニュー

 

⑵ 「ファイル」→「エクスポート」を選択 

 

インポート

 

※注意事項:全仕訳(決算仕訳を含む)を表示させておくこと

 

⑶ 書式を「汎用形式」、区切り文字を「カンマ(CSV)形式」を選択、「出力先」は自由に指定し、「OK」

 

インポート3

 

これで仕訳日記帳のデータをエクポートできました。続いて、エクスポートしたデータを全力法人税に取り込みます。

 

2 仕訳日記帳データのインポート

 

⑴ 仕訳日記帳データのアップロード

メニューバー「インポート」>「会計データ取込」画面を表示します。

 

インポート画面

 

❶ 「② 仕訳データインポート」タブをクリック

❷ 「弥生」にチェックを入れる

❸ 「仕訳ファイルの取り込み」ボックスの「csv形式またはtxt形式のファイルをドラッグ&ドロップまたはクリックしてファイルを選択してください。」の箇所に前述の1でエクスポートしたファイルを説明文どおりにドラッグ&ドロップ等してアップロードする

❹ 「取り込み開始」ボタンをクリック

 

⑵ 正常に取り込まれると次の画面が表示されますので「登録する」ボタンを押してください。

 

仕訳帳取り込み完了

 

⑶ 【勘定科目データをインポートしていない場合のみの操作】⑴の後、次のエラーが発生した場合には、メッセージのとおり対応する勘定科目または税区分を選択し、「登録する」ボタンを押してください。

 

データ取込

 

「不明な勘定科目」として挙がった勘定科目に近い科目を「変換する勘定科目」から選択してください。

「税区分」についても、同じものだと思われるものを「変換する税区分」から選択してください。

弥生会計で独自の勘定科目を設定したときなどで全力法人税の勘定科目にない勘定科目がインポートされた場合にこのエラーが発生します。

どのように変換していいかわからない場合は、次の記事をご参照ください。

不明な勘定科目を変換するときのコツ

※ この画面は勘定科目データをインポートしている場合にはエラーとなることはありませんので、表示されることはありません。

 

これで仕訳日記帳のデータの取り込みが済みました。続いて開始残高のデータを取り込みます。

 

開始残高データの取り込み

 

弥生会計の場合は、仕訳日記帳データをすべて反映させるには開始残高データをインポートする必要があります。

まずは、弥生会計から開始残高のデータをエクスポートします。

※設立1期目は開始残高を取り込む必要がありませんので、開始残高データの取り込みは不要です。

 

1 開始残高のエクスポート

 

⑴ 「集計」→「残高試算表」→「月次・期間」を選択

 

インポート4

 

⑵ 「ファイル」→「エクスポート」を選択

 

インポート5

⑶ 「書式」を「汎用形式」に、「区切り文字」をカンマ(CSV)形式に、「出力先」は自由に指定し、「出力対象」を「貸借対照表」にチェックし、「月次一覧表を出力する期間」を期首の月(例では4月)を選択し、「OK」

 

インポート6

 

これで科目別の期首残高をエクスポートできました。引き続き、補助科目別の期首残高データをエクスポートします。

 

2 補助科目別の期首残高データのエクスポート

 

⑴ 「集計」→「補助残高一覧表」→「月次・期間」を選択

 

インポート7

 

⑵ どれでもいいので「勘定科目」を選択し、「ファイル」から「エクスポート」を選択する

 

インポート8

 

「書式」を「汎用形式」に、「区切り文字」を「カンマ(CSV)形式」に、「出力先」は自由に指定し、「出力する勘定科目」を「すべての勘定科目を出力する」を選択、「月次一覧表を出力する期間」は期首の月を選択し、「OK」

 

インポート10

 

補助科目別期首残高データをエクスポートできました。これで開始残高に関するデータのエクスポートができましたので、続いて全力法人税へエクスポートしたデータをインポートします。

 

3 全力法人税へ開始残高データをインポート

 

⑴ 全力法人税の会計データ取込画面を表示します。(メニューバー「インポート」>「会計データ取込」画面)

 

⑵ データをアップロードします。

 

開始残高インポート画面

「弥生会計」にチェックを入れる

❷ 上記1でエクスポートした開始残高のファイルを②に、2でエクスポートした補助科目のファイルを③にドラッグ&ドロップ等し、アップロードする

❸ 「取り込み開始」ボタンを押す

 

⑶ 正常に取り込まれると次の画面になりますので、「登録する」ボタンを押してください。

 

開始残高取り込みOK

 

⑷ 【勘定科目データをインポートしていない場合のみ操作】不明な勘定科目の変換

 

全力法人税の勘定科目に登録のない勘定科目がインポートされた場合に、不明な勘定科目があるとして次のようにエラーになります。

「不明な勘定科目」として挙がった勘定科目に近い科目を「変換する勘定科目」から選択してください。

 

不明な科目変換(開始残高)

 

❶ 変換する勘定科目を選択する

❷ 「登録する」をクリックする

これで不明な勘定科目として挙がった勘定科目は、「変換する勘定科目」で指定した勘定科目に変換されて登録されます。

※ この画面は勘定科目データをインポートしている場合にはエラーとなることはありませんので、表示されることはありません。

 

仕訳データと開始残高データのインポートが完了し、これで弥生会計の仕訳日記帳データを全力法人税へ移行することができました。

 

インポート結果と会計ソフトの内容との一致を確認する

 

会計データのインポートが完了したら、

必ず全力法人税の残高試算表と弥生会計から出力した残高試算表または決算書の内容が一致していることを確認してください。

 

全力法人税の残高試算表を確認する

 

「残高試算表を確認する」ボタンからインポート結果を必ずご確認ください。

 

残高試算表確認

 

または、メニューバー「インポート」>「残高試算表」をクリックすることで確認できます。

 

残高試算表 貸借対照表

 

全力法人税の残高試算表と弥生会計から出力した残高試算表または決算書の内容が一致するまで先に進まないようにしてください。両者が一致していないと正しい申告書を作成することができません。

 

会計データのインポートをやり直す方法

 

弥生会計の仕訳日記帳を編集したなどの理由で会計データのインポートをやり直す場合は、次の点に注意してください。

 

取り込み済みデータの削除

 

次の方法で、取り込み済みのデータを削除してから前述のインポート作業をやり直してください。

 

インポートデータ削除

 

❶ 「② 仕訳データインポート」タブをクリックする

❷ 「取り込みデータ一括削除」ボタンを押す

 

未払法人税等の仕訳の削除

 

全力法人税の操作終盤の画面であるメニューバー「申告書」>「法人税等に関する仕訳の表示」画面の未払法人税等を弥生会計の仕訳日記帳に登録している場合は、その仕訳を弥生会計の仕訳日記帳から一旦削除してから、前述のインポート作業をやり直してください。

未払法人税等の仕訳

(「法人税等に関する仕訳の表示」画面)

未払法人税等の仕訳を弥生会計の仕訳日記帳に登録していなければ、この操作は不要です。

 

固定資産データのインポート

 

続いて固定資産を保有している場合は減価償却に関する申告書を作成するために、弥生会計の固定資産台帳のデータを全力法人税へインポートする必要があります。

 

弥生会計の固定資産データをエクスポート(取り出す)

 

1 ナビゲータ画面の「決算・申告」から「固定資産管理」を開く

 

 

2 「ファイル」→「エクスポート」を選択

 

インポート11

 

3 「書式」は「汎用形式」を、「区切り文字」は「カンマ(CSV)形式」を選択し、「出力先」は自由に指定して「OK」

 

インポート12

 

※出力先は出力したファイルをすぐ使用することからデスクトップ等わかりやすいところにしておくと便利です。

これで固定資産データをエクスポートすることができました。引き続き、全力法人税へエクスポートしたデータをインポートします。

 

全力法人税へ固定資産台帳データをインポート

 

全力法人税のインポート画面(メニューバー「インポート」>「会計データ取込」)を開きます。

 

1 固定資産台帳データをアップロード

 

固定資産台帳インポート画面

 

❶ 「③ 固定資産データインポート」タブをクリックする

❷ 「弥生」を選択する

❸ 「csv形式またはtxt形式のファイルをドラッグ&ドロップまたはクリックしてファイルを選択してください。」にエクスポートした固定資産台帳ファイルをメッセージのとおりドラッグ&ドロップ等してアップロードする

❹ 「取り込み開始」ボタンをクリックする

 

2 正常に読み込まれると次の画面が表示されるので「登録する」ボタンを押してください。

 

スクリーンショット 2016-06-20 12.30.25

 

3 不明な勘定科目の変換

 

固定資産台帳データの中に、全力法人税に登録されている勘定科目(固定資産と繰延資産)以外の科目がインポートされた場合、次のエラー画面が表示されます。

「不明な勘定科目」として挙がった勘定科目に近い科目を「変換する勘定科目」から選択してください。

 

固定資産台帳不明な科目

 

❶ 変換する勘定科目を選択する

❷ 「登録する」をクリックする

 

この変換作業で不明な勘定科目として挙がった勘定科目は、「変換する勘定科目」で指定した勘定科目に変換されて登録されます。

 

これで、固定資産に関するデータの取り込みが完了しました。

メニューバーの「固定資産台帳」>「固定資産台帳」画面で取り込んだデータの内容を必ず確認してください。

なお、取り込んだデータの中に一括償却資産がある場合には必ずその内容を確認するようお願いします。弥生会計の出力データの形式上推測して減価償却費を計算しているため、弥生会計のデータと内容が異なる場合があります。

 

以上で弥生会計から全力法人税へのデータ移行作業はすべて完了です。

 

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