5分で同族会社の判定ができるたった1つの方法

同族会社の判定

法人税の確定申告書別表第2(同族会社等の判定に関する明細書)を見て固まってしまった。

税務署から送られてくる法人税申告書の記載の手引き(別表2)を見てさらに意味がわからず愕然としてしまった、、、なんて方、安心してください。この記事を最後まで読めば解決します。

同族会社って? 順位って?

法人税についてまったく知らない方がこの書類を初めて見て理解できる方はいないでしょう。

「税理士に頼まず自分で申告書を作るなんて無理だったか、、、」と諦めてしまう最初の関門がこの同族会社の判定だと思います。

そんなとき、同族会社云々がわからなくても簡単にこの表を作ってくれるものがないかなあと誰もが思うのではないでしょうか。

そんな便利なもの、、、

実はあるんです。

今回はそんな魔法をご紹介します。

同族会社とは は無視

魔法を紹介する前に、同族会社について少し触れておきます。

税理士でもなければ税法上の同族会社がどのようなものかを知っておく必要はありません。(資本金・出資金の額が1億円を超える法人は対象としていません。以下同様。)無視してよい理由を知っておくと安心して無視できると思いますのでその理由を簡単に説明したいと思います。

同族会社のイメージ

細かい同族会社の要件は完全に無視してよいのですが、基本は下記割合が50%を超える会社をいいます。

会社の株主(関係者含む)の3人以下の株式数(出資の金額)

その会社の株式総数(出資の総数)

つまり少数の株主でその会社の株式の50%超を支配している会社を同族会社と呼びます。

なぜ同族会社を判定するのか

これも無視してよいのですが、以下の2つの規定が法人税上にあるからです。

1 留保金課税

簡単に言いますと、利益が出ても配当せず、社内に留保している金額があれば課税するよ、という制度です。配当すればそれを受けた個人がその配当に課税されるわけですが、同族会社だとその配当への課税を逃れるために配当をださないケースがある、そんなときは会社へ課税してやれという趣旨のものです。

でもこのことは完全に無視して結構です。なぜなら資本金1億円以下の法人(大会社の子会社を除く)にはこの規定を適用しないからです。つまり資本金が1億円以下なら関係ないわけです。

2 同族会社の行為計算否認

条文は次のように規定しています。

同族会社の行為又は計算で、これを容認した場合には法人税の負担を不当に減少させる結果となると認められるものがあるときは、その行為又は計算にかかわらず、その法人の税額を税務署が決定する。

例えば、ある人Aが不動産を個人で持っていて、その管理会社Bを作り、その法人Bが赤字なのでその法人Bへの管理費を相場の何倍もAが支払い、赤字の法人Bに所得を移転してABトータルでの税金を不当に減らしてやれ、なんてことがあった場合の対策というような趣旨だとお考えください。

ケース1が通常の取引だとします。

個人Aの利益は800で、法人Bは600の赤字です。個人Aは800に対して税金が課されます。

ケース2は法人Bが600の赤字を利用するために、個人Aが法人Bに払う管理費を600増やします。法人Bの収入も600増えます。

個人Aの利益は200で、法人Bは利益0です。

個人Aの利益200に対して税金が課されます。

行為計算

ケース1 ケース2
個人A 法人B 個人A 法人B
収入 1000 400 1000 1000
費用 200 1000 800 1000
利益 800 -600 200 0
トータル利益 800 200

このように費用を意図的に関係会社に移し、利益を操作するような行為を同族会社の行為計算といいます。

しかしながら、よほど悪徳の法人でなければこの規定が適用されることはないので無視して構いません。私は税務署に10年以上勤務し法人税の調査をしてきましたが、未だかつてこの規定を適用した話を聞いたことがありません。職員の間では伝家の宝刀と言われていました。伝家の宝刀は抜かないですよね。

以上の理由から同族会社が何なのかを知っていても税理士以外はなんの役にも立ちませんので税理士以外の方は無視して申告のためだけに同族会社の判定をしてしまいましょう。

5分で同族会社の判定ができるたった一つの方法

お待たせしました。以上法人税法上の同族会社の何たるかを知ることに意味がないことがわかったところで、同族会社の判定の方法を知らずに判定する方法をご紹介します。

それは、それを自動計算する税務ソフトを使うことです。

専門知識がなくても同族会社の判定をしてくれるソフトがたった一つだけあるのです。

それが「全力法人税」です。しかも無料です。

以下同族会社の判定方法の知識なく全力法人税で別表2(同族会社等の判定に関する明細書)を作成する方法をご紹介します。

まずは全力法人税にアクセスしていただき、新規アカウント登録をする必要があります。

アカウント登録は、全部の書類を印刷したい場合にのみ有料会員となる必要があるだけで、それ以外はすべて無料で使用できますのでご安心ください。

別表2の作成方法

1 ログインする

2 トップ画面で「申告書を作成する」を選択

top_zemryoku

3 基本情報を入力後「保存」して「次へ」を選択

同族会社の判定だけなら別表2に表示される「法人名」欄だけ正確に入力しておけば、残りの必須部分は適当な文字を入力しておけばOKです。

basic_info_entry

4 申告情報を入力後「保存」して「次へ」を選択

同族会社の判定をするだけなら会計期間のみ別表2に表示されるので、その他の必須部分は適当な文字を入力しておけばOKです。

スクリーンショット 2016-07-16 9.46.50

画面下部の次の部分は今回の同族会社の判定には影響しないので特に入力せず表示されている値を保存すればOKです。

スクリーンショット 2016-07-16 9.47.09

5 「新規登録」ボタンを選択

ここからが同族会社の判定になります。

shareholders_top

6 株主新規登録

必須部分はすべて入力してください。

各フォームにフォーカスすると吹き出しが出てくるのでその部分は良く読んで入力します。

スクリーンショット 2016-07-16 9.57.43

注意点
1 他の株主との関係

other_shareholder

「他の株主との関係」欄は入力中の株主以外の株主の中で、選択肢に該当する関係を持つ者がいるかを判定します。

①を良く読みましょう。②〜⑦に該当するような株主がいない、またはいても入力中の株主の方がその株主よりも保有する株式数が多ければ①を選択することになります。

2 特殊関係のある株主スクリーンショット 2016-07-16 10.06.50

直前の「他の株主との関係」欄で答えた特殊関係のある株主が誰かを選択します。株式数が多い順から入力していればこの選択肢に該当の株主が出てくるはずです。もし出てこないようなら、その株主を先に入力しましょう。

3 続柄

choice_other_shareholder

続柄は表示されているとおり、今回の例で言えば「税金一郎」からみた「税金花子」の続柄なので「妻」というようになります。税金一郎の続柄を答えるのではないことに注意してください。表示どおりの続柄を入力しましょう。

7 別表2の出力

以上の要領ですべての株主の入力が済んだら「同族会社の判定明細書出力」を押してください。PDF形式で別表2が出力されます。

export_schedules2

次のように印刷されます。

schedules2

以上で別表2が完成しました。

まとめ

いかがだったでしょう。法人税の知識が必要でしたか。

必要ないですよね。同族会社の判定でどれほどの時間を割きましたか。

最初にこのサイトに辿り着いた人は最も時間をかけずに別表2を完成させることができたはずです。

法人税の知識がなくても初めてでも法人税の確定申告書を作ることはできます。

自分で申告書を作ろうとエクセルで計算してくれるものを探す方がいますが、時間を無駄にすることが多いと思います。エクセルでは少なからず税法の知識や別表の書き方を知っていないとできません。専門家でもない方が税法や別表の書き方を習得するには学習コストがかかりすぎます。それは効率的とは言えません。本業が忙しい小規模の会社さんであればあるほど効率的に申告書を作成したいものです。

今回について言えば「全力法人税」という税務ソフトを知っているだけで訳のわからない別表も難なく作ることができました。このソフトの存在を知ることが最速の近道だということが言えると思います。

執筆者 ジャパンネクス株式会社代表 元国税調査官 税理士 海野 耕作

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