同族会社の判定が5分でできるたった1つの方法【元国税税理士が解説】

同族会社の判定が5分でできるたった1つの方法

法人税の確定申告書の別表2「同族会社等の判定に関する明細書」を見て固まってしまった。

税務署から送られてくる法人税申告書の記載の手引き(別表2)を見てさらに意味がわからず愕然としてしまった、、、なんて方が大勢いるかと思います。でも安心してください。この記事を最後まで読めば解決します。

同族会社って? 順位って?

 

法人税についてまったく知らずにこの書類を初めて見て理解できる方はまずいないでしょう。

「税理士に頼まず自分で申告書を作るなんて無理だったか、、、」

と諦めてしまう最初の関門がこの同族会社の判定だと思います。

そんなとき、同族会社云々がわからなくても

簡単にこの表を作ってくれるものがないかなあ?

と誰もが思うのではないでしょうか。

そんな便利なもの…

 

実はあるんです。

今回はそんな魔法をご紹介します。

 

税務調査は10年近くやってきた元国税調査官で税理士の私が税務署員の視点から、中小企業の方々が法人税の申告書を作成する上で知っておくべき知識のみに限定して解説します。

同族会社とは…は理解していなくてもOK

 

魔法を紹介する前に、同族会社についてイメージ作りのために少し触れておきます。

無視してもいい点なので関心がなければ「5分で同族会社の判定ができるたった一つの方法」(記事後半)へ飛んでもらっても構いません。

税理士でもなければ税法上の同族会社がどのようなものかを知っておく必要はありません。(資本金・出資金の額が1億円を超える法人はこの記事の対象としていません。以下同様。)

なんとなくのイメージを持ってもらうために解説します。

無視してよい理由を知っておくと安心して無視できると思いますのでその理由を順を追って説明したいと思います。

 

同族会社のイメージ

同族会社判定のための同族会社のイメージ

同族会社の定義をイメージできるように簡単に説明します。

 

基本は下記割合が50%を超える会社をいいます。

会社の株主等※の3人以下が有する株式の数(又は出資の金額)

その会社の発行済株式(又は出資)の総数(又は総額)

 

※会社の株主等の中には次に挙げる個人や法人を含みます。

  1. 株主等の親族(配偶者、六親等以内の血族、三親等以内の姻族)
  2. 株主等と事実上の婚姻関係にある者
  3. 株主等の使用人
  4. 株主等から経済的援助を受けて生計を維持しているもの
  5. 株主等、株主等と特殊関係のある個人及び法人で他の会社の発行済株式又は出資の50%超を所有している場合のその他の会社。

つまり少数の株主とその関係者でその会社の株式の50%超を支配している会社を同族会社と呼びます。

例えば一人社長の場合は、発行済み株式数が1,000であれば、1,000/1,000で100%となり、同族会社になります。

続いて社長Aとその息子B、そしてAの友人Cが株主のケースを考えてみましょう。

社長が1,000株、息子が500株、友人Cが500株所有していたとします。

社長の息子は社長からみて上記「⒈株主等の親族」に当たるので社長のグループにカウントされ1,000(社長A分)+500(息子B分)=1,500株となり、友人Cグループが500株となります。

割合は(1,500 + 500) / (1,500 + 500) = 100%となり、こちらも同族会社になります。

このように中小企業の場合は、株主が多くないことがほとんどなので、多くが同族会社に該当することになると思います。

同族会社のイメージができたでしょうか。

それではなぜ同族会社なんてものを判定する必要があるのでしょうか。

 

なぜ同族会社を判定するのか

 

それは以下の2つの規定が法人税上にあるからです。

  1. 特定同族会社の留保金課税
  2. 同族会社の行為計算否認

一つ一つ確認していきましょう。

 

1 特定同族会社の留保金課税

 

簡単に言いますと、利益が出ても配当せず、社内に留保している金額があれば課税するよ、という制度です。

配当すればそれを受けた個人がその配当に課税されるわけですが、同族会社だとその配当への課税を逃れるために配当をださないケースがある、そんなときは会社へ課税してやれという趣旨のものです。

でもこのことは完全に無視して結構です。なぜなら資本金1億円以下の法人(大会社の子会社を除く)にはこの規定を適用しないからです

つまり資本金が1億円以下なら関係ないわけです。

ちなみにこの規定を「特定同族会社の留保金課税」と呼びます。

そしてこの規定は同族会社の中でもさらに特定同族会社の判定をして特定同族会社に該当する会社を対象に課税するのですが、やっぱり資本金1億円以下の法人である大多数の中小法人にはこの規定は適用しないことになっているので、特定同族会社の判定すら必要ありません。

同族会社の判定を行う別表2という法人税の申告書に特定同族会社を判定する欄がありますが、大多数を占める資本金1億円以下の法人(大会社の子会社を除く)は記載する必要なしということになります。

 

2 同族会社の行為計算否認

 

2つ目の理由は法人税の規定に「同族会社の行為計算否認」というものがあるからです。

条文には次のように規定しています。

同族会社の行為又は計算で、これを容認した場合には法人税の負担を不当に減少させる結果となると認められるものがあるときは、その行為又は計算にかかわらず、その法人の税額を税務署が決定する。

 

例えば、ある人Aが不動産を個人で持っていて、その不動産を管理する会社Bを作った。

その法人Bが赤字なことをよいことに、その法人Bへの管理費を相場の何倍も高い金額をAが支払っている。

なんてことがあった場合の対策というような趣旨だとお考えください。

ちょっとわかりづらいかもしれませんので図解して解説します。

次の図のケース1が通常の取引だとします。

個人Aの利益は800で、法人Bは600の赤字です。個人Aは800に対して税金が課されます。

ケース2は法人Bが600の赤字を利用するために、個人Aが法人Bに払う管理費を600増やして800にします。法人Bの収入も600増えます。

個人Aの利益は800→200になり、法人Bは利益0のままです。

個人Aの利益200に対して税金が課されます。

同族会社の行為計算否認の図解(同族会社の判定)

ケース1ケース2
個人A法人B個人A法人B
収入100040010001000
費用20010008001000
利益800-6002000
トータル利益800200

 

このように費用を意図的に関係会社に移し、利益を操作するような行為を同族会社の行為計算といいます。

しかしながら、よほど悪徳の法人でなければこの規定が適用されることはありません。したがって悪徳邦人ではないみなさまはこの規定を無視して構わないということになります。

私は税務署に10年以上勤務し法人税の調査をしてきましたが、未だかつてこの規定を適用した話を聞いたことがありません。職員の間では伝家の宝刀と言われていました。伝家の宝刀は抜かないですよね。

以上の2つの理由から同族会社が何なのかを知っていても税理士以外はなんの役にも立ちませんので税理士以外の方は無視して法人税の申告書別表2を作成するためだけに同族会社の判定をしてしまいましょう。

5分で同族会社の判定ができるたった一つの方法

5分で同族会社の判定ができるたった一つの方法

お待たせしました。以上法人税法上の同族会社の何たるかを知ることに意味がないことがわかったところで、同族会社の判定の方法を知らずに判定する方法をご紹介します。

それは、それを自動計算する税務ソフトを使うことです。

専門知識がなくても同族会社の判定をしてくれるソフトがたった一つだけあるのです。

それが誰でも簡単に法人税の申告書が作成できるクラウド税務ソフト「全力法人税」です。

法人税の知識がなくてもかんたんに法人税の申告書が作成できるというものをコンセプトとしたソフトです。かなりの高機能にもかかわらず無料で利用できます。これほど高機能で無料で利用できるものを他に知りません。これまでアカウントの登録数は16,000を超えています。

元国税調査官・税理士が監修しており、お客様レビューでの高評価数550件越えで信用できます。

全力法人税レビュー(同族会社の判定がすぐにできる)

全力法人税レビューページ

 

以下同族会社の判定方法の知識なく全力法人税で別表2(同族会社等の判定に関する明細書)を作成する方法をご紹介します。

まずは次のページにアクセスしていただき、新規アカウント登録をする必要があります。

全力法人税のアカウント登録画面

アカウント登録は、全部の書類を印刷したい場合にのみ有料会員となる必要があるだけで、それ以外はすべて無料で使用できますのでご安心ください。

 

別表2の作成方法

 

1 全力法人税にログインする

 

全力法人税ログイン画面はこちら

 

2 トップ画面で「申告書を作成する」を選択

 

全力法人税トップ画面(同族会社の判定方法)

 

3 基本情報を入力後「保存」して「次へ」を選択

 

同族会社の判定だけなら別表2に表示される「法人名」欄だけ正確に入力しておけば、残りの必須部分は適当な文字を入力しておけばOKです。

 

全力法人税基本情報登録画面(同族会社の判定のため)

 

4 「株主(社員)名簿」画面で「新規登録」ボタンを選択

 

ここからが同族会社の判定の画面になります。

全力法人税株主名簿画面(同族会社の判定のため)

 

5 株主新規登録

 

「新規登録」ボタンを押して遷移する画面のフォームに値を入力していきます。

必須部分はすべて入力してください。

各フォームにフォーカスすると吹き出しが出てくるのでその部分は良く読んで入力します。

入力が終わったら「登録」ボタンを押します。

全力法人税株主名簿新規登録画面(同族会社の判定のため)

入力する上での注意点
⑴ 他の株主との関係

全力法人税株主名簿新規登録 他の株主との関係選択(同族会社の判定のため)

「他の株主との関係」欄は入力中の株主以外の株主の中で、選択肢に該当する関係を持つ者がいるかを判定します。

①を良く読みましょう。②〜⑦に該当するような株主がいない、またはいても入力中の株主の方がその株主よりも保有する株式数が多ければ①を選択することになります。

⑵ 特殊関係のある株主

全力法人税株主名簿新規登録 特殊関係のある株主選択(同族会社の判定のため)

直前の「他の株主との関係」欄で答えた特殊関係のある株主が誰かを選択します。株式数が多い順から入力していればこの選択肢に該当の株主が出てくるはずです。もし出てこないようなら、その株主を先に入力しましょう。

⑶ 続柄

全力法人税株主名簿新規登録 続柄選択(同族会社の判定のため)

続柄は表示されているとおり、今回の例で言えば「税金一郎」からみた「税金花子」の続柄なので「妻」というようになります。税金一郎の続柄を答えるのではないことに注意してください。表示どおりの続柄を入力しましょう。

 

以上の要領ですべての株主の登録が済んだら「株主(社員)名簿」画面に戻って「次へ」ボタンを押します。

 

6 申告情報を入力後「保存」して「次へ」を選択

 

同族会社の判定をするだけなら会計期間のみ別表2に表示されるので、「会計期間」以外の必須部分は適当な文字を入力しておけばOKです。

 

全力法人税申告情報画面(同族会社の判定のため)

 

入力が済んで保存ボタンを押したら「戻る」ボタンを押して「株主(社員)名簿」画面に戻ります。

 

7 別表2の出力

 

「同族会社の判定明細書出力」を押してください。PDF形式で別表2が出力されます。

 

全力法人税別表2の出力(同族会社の判定のため)

 

次のように印刷されます。

別表2「同族会社等の判定に関する明細書」記載例

別表2「同族会社等の判定に関する明細書」記載例

 

以上で別表2が完成しました。

画面の案内にしたがって入力を進めるだけで同族会社の判定が簡単にできます。

 

このように同族会社の判定を自動で行うソフトは全力法人税以外にありません。

全力法人税のアカウントの登録は次の画面から可能です。

全力法人税のアカウント登録画面

全力法人税のページはこちら

 

まとめ

 

いかがだったでしょう。法人税の知識が必要でしたか。

必要ないですよね。同族会社の判定でどれほどの時間を割きましたか。

最初にこのサイトに辿り着いた人は最も時間をかけずに別表2を完成させることができたはずです。

法人税の知識がなくても初めてでも法人税の確定申告書を作ることはできます。

自分で申告書を作ろうとエクセルで計算してくれるものを探す方がいますが、時間を無駄にすることが多いと思います。エクセルでは少なからず税法の知識や別表の書き方を知っていないとできません。また他の税務ソフトも基本的には専門家向けに作られていますので、同族会社の判定方法知ってるでしょ?さあ別表2の欄を埋めてちょうだいといったものになっています。

専門家でもない方が税法や別表の書き方を習得するには学習コストがかかりすぎます。それは効率的とは言えません。本業が忙しい小規模の会社さんであればあるほど効率的に申告書を作成したいものです。

今回について言えば「全力法人税」という税務ソフトを知っているだけで訳のわからない別表も難なく作ることができました。このソフトの存在を知ることが最速の近道だということが言えると思います。

大きい声では言えませんが同族会社であるかどうかの判定は、資本金1億円以下の法人である大多数の中小法人では関係がないことを前述しています。であるなら同族会社の判定を誤っても実は大きな問題はないのです。税額に影響することはありません。(税務調査官の視点)

この部分は時間をかける部分ではないといえます。サクッと全力法人税で正しい別表2を作成してどんどん次へ進んでいきましょう。

 

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