法人の中間納付・予定納税を電子申告する方法|法人税・消費税・地方税

悩む会社員 一人社長

今回初めて法人税の中間申告(予定納税)のお知らせが来て、電子申告でやろうと思ったけどお知らせを見てもどうやったらいいのか全然わからない…どうしよう…

 

初めてのときは、わからないですよね。
でも中間申告(予定納税)は全然難しいことはないので、この記事をブックマークして毎年余裕でクリアしてしまいましょう。

弁護士 元国税税理士

この記事では、中小企業向けに法人税、地方税そして消費税の中間納付(予定納税)をe-TaxとeLTAXを使って電子申告し、電子納税までする方法をやさしく丁寧に解説していきます。

電子申告で中間納税をする方法を解説する前に、法人にまつわる法人税、地方税と消費税の中間申告に関する概要について、まずは確認しておきましょう。


目次

1 法人税・地方税・消費税の中間納付(予定納税)の概要

 法人税・地方税・消費税の中間納付(予定納税)の概要キャプチャ

そもそも中間申告の対象となる法人とは?その対象となる法人について確認しましょう。

1-1 中間申告(納税)の対象となる法人

法人税、地方税、消費税で中間申告が必要となる法人の条件は次のとおりです。

法人税地方税消費税
前事業年度(前年度)の確定法人税額が20万円超法人税が中間申告が必要となった場合(=前事業年度の確定法人税額が20万円超)直前の課税期間の年間確定消費税額が48万円超
詳しくは国税庁HPの解説

実務では、電子申告の申請をしている場合は、メッセージボックス(+メール)で中間申告の通知がきますし、電子申告をしていない場合は、郵送でお知らせがきますので、忘れてしまう!ということはないでしょう。

弁護士 元国税税理士

次に中間申告が必要となった法人は、いつまでに申告書を提出し、いつまでに納付しなければならないのでしょうか。

1-2 法人の中間申告の提出期限と納付期限

法人の中間申告の提出期限と納付期限は次のとおりです。

法人の中間申告の提出期限と納付期限
法人の中間申告・納付の期限は、原則会計年度開始の日から6か月を経過した日から2か月以内。

つまり、会計年度開始の日が1月1日であれば、6か月経過となるのは7月1日です。そこから2か月以内の8月31日までが、中間申告書の提出期限であり、納付期限ともなります。

中間申告の提出期限と納付期限は確定申告と同様同じ日なので注意しましょう。

弁護士 元国税税理士

原則というのは、消費税だけは、直前の課税期間の確定消費税額(年額)が400万円を超えると年3回と年11回というバリエーションが出てきますので、このような法人は当てはまりません。しかしながらそのような法人は多くないでしょうからここでは原則としてこのように言っています。(詳しくは国税庁HPのNo.6609 中間申告の方法を参照してください。)

1-3 予定申告(予定納税)とは

中間申告には実は、次の2つの方法があります。

前年度実績による予定申告仮決算による中間申告

前年度の実績(次の計算式)で中間納付税額が決まる方法
前年度の法人税額 / 前年度の月数 × 6

会計年度開始日以後6ヶ月の期間を1会計期間とみなして、仮決算を行い、提出期限までに中間申告する方法

仮決算による中間申告が期限内に提出されなかった場合は、前年度実績による予定申告書が提出されたものとみなされます。
仮決算を行うケースは、予定申告では納めすぎてしまって資金繰りに困ってしまうような場合です。
そうでない多くのケースでは前年度実績による予定申告書を提出することになります。

弁護士 元国税税理士
悩む会社員 一人社長

中間申告書を期限内に提出しなかった場合はどうなるのでしょう?

前年度実績による予定申告書が期限内に提出されたものとみなされ、期限内にその中間税額を納付しない場合は、納付するまでの期間延滞税が計算されることになります。

弁護士 元国税税理士
中間申告書を提出しなかった場合
前年度実績による予定申告書が期限内に提出されたものとみなされる。

ここまで中間申告(納税)の概要です。

いよいよここからが本題の電子申告による中間申告そして納税の方法を解説していきます。

ここでは予定申告の方法を解説します。(仮決算による中間申告の方法の解説は割愛します。)

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2 電子申告による中間納付・予定納税の方法

電子申告による中間納付・予定納税の方法

中間納付(予定納税)を電子申告するにあたって、使用するシステムによって次のようにカテゴリー分けできます。ここで整理しておきましょう。

国税地方税
税目
  • 法人税・地方法人税
  • 消費税
  • 道府県民税・都民税・事業税
  • 市町村民税
システムe-TaxeLTAX
使用ソフトe-Taxソフト(ダウンロード版)
※納税はweb版でも可能
PCdesk(ダウンロード版)
※納税はweb版でも可能

国税の方から1つ1つ電子申告→電子納税の方法を解説していきます。

まずは法人税と消費税の中間納付(予定納税)の方法を解説します。

2-1 法人税・消費税の中間納付(予定納税)の方法(電子申告)

法人税と消費税は国税ですので、先の解説であったようにe-Taxというシステムを利用して中間申告(予定申告)を電子申告することになります。

法人税と消費税の中間納付(予定納税)を電子申告(e-Tax)で行う方法は同じですので、ここでは法人税を例に解説していきます。

なお、法人税と消費税を電子申告できる環境が整っていない場合(初めてe-Taxで電子申告を行う場合)は、次の記事でその環境設定を行ってください。

 

STEP1 お知らせの受信

まず、中間申告(予定納税)の対象の法人には、その期限の1月ほど前に次のようなお知らせをe-Taxに登録したメールアドレス宛に送られてきます。

【件名】税務署からのお知らせ【申告に関するお知らせ】
【送信者】e-Tax(国税電子申告・納税システム) <info@e-tax.nta.go.jp>
【内容】

e-Taxをご利用いただきありがとうございます。
国税に関する申告の参考となる情報について、メッセージボックスに格納しましたので、内容をご確認ください。

e-Taxの利用可能時間内に、以下の手順で確認することができます。

■ パソコンから確認する場合
※個人納税者の方が確認するためにはマイナンバーカード等が必要です。
●受付システムをご利用の場合
1 「受付システム ログイン」画面からログインします。
2 「メッセージボックス一覧」から該当のお知らせを選択すると、内容が表示されます。
 ⇒ 受付システムへ ⇒ https://uketsuke.e-tax.nta.go.jp/UF_APP/lnk/loginCtlKakutei

●e-Taxソフト(WEB版)をご利用の場合
1 「e-Taxソフト(WEB版)メインメニュー」画面からログインします。
2 「送信結果・お知らせ」を選択してください。
3 「メッセージボックス一覧」から該当のお知らせを選択すると、内容が表示されます。
 ⇒ e-Taxソフト(WEB版)へ ⇒ https://clientweb.e-tax.nta.go.jp/UF_WEB/WP000/FCSE00001/SE00S010SCR.do

ー 中略 ー

※ 本メールは、「国税電子申告・納税システム(e-Tax)」にメールアドレスを登録いただいた方へ配信しております。
なお、本メールアドレスは送信専用のため、返信を受け付けておりません。ご了承ください。
———————————————————-
発行元:国税庁
Copyright (C) NATIONAL TAX AGENCY ALL Rights Reserved.
———————————————————-

STEP2 e-Taxソフトのメッセージボックスでお知らせの確認

実際にe-Taxソフト(ダウンロード版)でメッセージボックスを開けます。

e-Taxソフトで予定納税のお知らせを選択

e-Taxソフト(ダウンロード版)を開き、メニューから「メッセージボックス」をクリックし、「メッセージボックス」の中から「法人税及び地方法人税の予定申告について」を選択します。

e-Taxソフトで予定納税のお知らせを開く

メッセージ詳細(受信通知)画面で「お知らせ」ボタンを押すと、中間申告(予定納税)の計算結果を確認することができます。

次のような中間(予定)申告の内容を確認することができます。

予定申告用

令和 4年 1月 1日    事業年度等分中間(予定)申告について
令和 4年12月31日

 来る8月31日は、貴法人の予定申告書の提出期限であり、また、法人税及び地方法人税の納期限です。
 予定申告については、原則として前事業年度等の法人税額の2分の1及び地方法人税額の2分の1を申告して、同時にその税額を納付することになっていますから、期限内に申告と納税をしてください。納付が遅れますと、本税のほかに納付の日までの延滞税を納付していただくことになります。
 なお、事業概況が前事業年度等と著しく異なっているなどの場合には、この申告によらないで中間事業年度の実際所得金額を基礎として申告納税することもできます。この場合には確定申告書の様式によって作成した申告書を提出してください。

前事業年度等自令和 3年 1月 1日 至令和 3年12月31日  
法人税額の計算地方法人税額の計算
修正・更正・決定の年月日令和 年 月 日修正・更正・決定の年月日令和 年 月 日
前事業年度の法人税額1,000,000円前課税事業年度の地方法人税額103,000円
同上のうち土地譲渡税額等及び税額控除超過額の加算額(※1)0円同上のうち税額控除超過額相当額の加算額等(※2)0円
差引法人税額差引地方法人税額
月数換算同上の税額 × 6 / 前事業年度の月数月数換算同上の税額 × 6 / 前課税事業年度の月数
納付すべき法人税額500,000円納付すべき地方法人税額51,500円

※1 令和4年3月31日以前提出分は、「同上のうち土地譲渡税額等及び連結納税の承認を取り消された場合等における既に控除された法人税額の特別控除額の加算額」
※2 令和4年3月31日以前提出分は、「同上のうち土地譲渡税額等及び連結納税の承認を取り消された場合等における既に控除された法人税額の特別控除額の加算額に係る金額」

(中間申告)予定納税の金額がどのように決定されたかを確認したいときに利用するとよいでしょう。

弁護士 元国税税理士

STEP3 法人税の予定申告書を作成する

続いて本題の法人税の予定申告書を作成していきます。

メッセージ詳細(受信通知)画面で今度は「申告書等作成」ボタンをクリックします。

e-Taxソフトで予定納税の申告書作成

画面の案内にしたがって「申告等名称入力」「申告・申請等基本情報」を入力を進めると予定申告書作成画面に移ります。

納付すべき法人税額と地方法人税額が入力されたものが表示されます。

e-Taxソフトで作成した法人税の予定申告書

法人税・消費税の予定申告書は、予定納税額が入ったものが自動で作成されますので、誰でもできますね。

弁護士 元国税税理士

STEP4 法人税の予定申告書に電子署名を付与する

作成した法人税の予定申告書に電子署名を付します。

署名一覧

❶ 「署名可能一覧へ」をクリック

❷ 「電子署名」をクリック

❸ 署名を付したいデータをクリック

❹ 「署名」をクリック

マイナンバーカードによる電子署名の付与の方法を解説します。

ICカードを挿入し、「ICカードを利用」を選択し、「次へ」をクリックします。

ICカードを利用

「公的認証サービス(マイナンバーカード)」を選択し、「次へ」をクリックします。

マイナンバーカード

マイナンバーカードを作成した際に登録したパスワードを入力し、「OK」をクリックします。

個人番号カードログイン

確認画面が表示されるので、内容を確認し「OK」をクリックします。

電子署名

申告・申請等に電子署名が付与され、「署名可能一覧」画面に戻ります。
「署名数」欄に、署名されている数が表示されます。

ICカードをICカードリーダライタから取り出します。

STEP5 申告書を送信する

電子署名を付与した法人税の予定申告書を送信します。

送信可能

❶ 「送信可能一覧へ」をクリック

❷ 「送信」をクリック

❸ 「送信可能申告・申請等一覧」の中から送信したいデータをクリック

❹ 「送信」をクリック

 

受付システムへのログイン画面が表示されるので「利用者識別番号と暗証番号によるログイン」を選択し、「利用者識別番号」と「暗証番号」を入力し、「OK」をクリックします。

受付システムへのログイン etaxソフト

受信通知の格納先フォルダを選択し、「OK」をクリックします。

受信通知の格納フォルダ選択

送信が開始され、送信状況が表示されます。送信が完了すると、「即時通知結果表示」画面が表示されます。

またメールボックスで予定申告が完了した通知を確認することもできます。

e-Taxソフトで作成した法人税の予定申告書の送信結果を確認

STEP6 予定申告に基づいて電子納税する

STEP5で予定申告書を送信すると、同時に納税がすぐできるよう「納付情報登録依頼」が行われ、メッセージボックスに格納されます。
これによりすぐに電子納税することが可能です。

メッセージボックスを開き、「納付情報登録依頼」という件名のメッセージを開きます。

e-Taxソフトで作成した法人税の予定申告書の送信後納付情報登録依頼が格納

納付区分番号通知確認(受信通知)画面に右下の「ダイレクト納付」「インターネットバンキング」「クレジットカード納付」から納付方法を選択し、納付します。

e-Taxソフトで作成した法人税の予定申告書に基づき電子納税

選択した納付方法の案内にしたがって納付を済ませます。

これで法人税と消費税の中間納付(予定納税)を電子申告(e-Tax)で行うことができました。

続いて法人税に中間納付の必要がある場合は、事業税や道府県民税、市町村民税という地方税の方も中間申告が必要であることを意味することは説明しました。
地方税の中間申告を電子申告(eLTAX エルタックス)により行う方法を解説していきます。

2-2 地方税の中間納付(予定納税)の方法(電子申告)

地方税というのは、都道府県に申告する道府県民税(都民税)と事業税、そして市町村に申告する市町村民税の総称です。

地方税とは

提出先都道府県市町村
税目
  • 道府県民税(都民税)
  • 事業税と特別法人事業税
市町村民税

地方税の中間申告(予定申告)を電子申告する場合は、eLTAX(エルタックス)というシステムを利用してPCdeskという無料ソフトを使って行なっていくことになります。

地方税を電子申告できる環境が整っていない場合(初めて地方税の電子申告を行う場合)は、次の記事でその環境設定を行ってください。

 

まずは、都道府県に提出する道府県民税(都民税)と事業税の中間納付(予定納税)を電子申告(eLTAX)により行う方法を解説していきます。

2-3 道府県民税(都民税)と事業税の中間納付(予定納税)編

都道府県に提出する道府県民税(都民税)と事業税の中間納付(予定納税)をPCdeskを使ってする方法をSTEP式に解説していきます。

STEP1 お知らせの受信

まず、中間申告(予定納税)の対象の法人には、その期限の2月ほど前に次のようなお知らせをe-Taxに登録したメールアドレス宛に送られてきます。

【件名】eLTAXからのお知らせ:プレ申告データの格納(神奈川県)
【送信者】announce@portal.eltax.lta.go.jp
【内容】

eLTAX(地方税ポータルシステム)をご利用いただきありがとうございます。
このメールは、eLTAXからプレ申告データの格納に関するお知らせです。

以下のプレ申告データをeLTAXのメッセージボックスに格納しました。
メッセージは、2022/09/29まで確認できます。

プレ申告データとは、今回の申告を行う際のもととなる情報が、
あらかじめ設定されたデータです。申告データ作成の際にご活用ください。
【プレ申告データの送信元】
神奈川県〇〇県税事務所
【税目】
法人都道府県民税・事業税・特別法人事業税又は地方法人特別税

プレ申告データの確認方法は以下の通りです。
・PCdesk(DL版)をご利用の方
 eLTAXのメッセージボックスから内容をご確認いただけます。
 操作手順がご不明の場合は、PCdesk(DL版)の操作マニュアルをご参照ください。
 なお、PCdesk(DL版)の操作マニュアルは、eLTAXのホームページより
 ダウンロード可能です。
 【ホームページURL】
  https://www.eltax.lta.go.jp/support/document/

ー 以下略 ー

STEP2 PCdeskのメッセージボックスで中間納税に関するお知らせを確認する

メールを受けて実際にPCdeskのダウンロード版でメッセージボックスを確認します。
PCdeskのweb版は中間申告書を作成できませんので、PCdeskダウンロード版で中間申告書を作成していきます。

地方税予定納税中間申告pcdesk メッセージ照会

地方税予定納税中間申告pcdesk メッセージ照会本人

中間申告に関するメッセージ「プレ申告データに関するお知らせ」を開きます。

地方税予定納税中間申告pcdesk メッセージ一覧

地方税予定納税中間申告pcdesk メッセージ一覧から予定申告書作成

「作成」ボタンを押します。

STEP3 道府県民税と事業税の予定申告書を作成する

「作成方法選択」画面で必須となっている部分を入力します。

地方税予定納税中間申告pcdesk 作成方法選択

作成方法は「手入力による作成」を選択し、中間申告の対象となる事業年度を入力し、「次へ」ボタンを押します。

「手続情報・様式確認」画面に移りますので、表示されている内容を確認し、問題なければ「次へ」ボタンを押します。

地方税予定納税中間申告pcdesk 「手続情報・様式確認」

「申告データ表示・編集(本表)」画面に遷移します。
ここで画面右下の「保存」ボタンを押してみましょう。
これをするとエラーチェックが行われます。エラーが生じた場合は解消しましょう。

地方税予定納税中間申告pcdesk 申告データ表示

この例では、画面の下半分が空欄であることが原因となっています。

昨年度の第6号様式を手元に用意し、次のように転記します。

まずは、事業税について昨年度の第6号様式から次のように転記します。

地方税予定納税中間申告pcdesk 申告データエラー解消

続いて道府県民税のエラーを昨年度の第6号様式から次のように転記し、解消します。

地方税予定納税中間申告pcdesk 申告データエラー解消 道府県民税

転記が終わったら「申告データ表示・編集(本表)」画面に右下の「保存」ボタンを押してエラーが解消されていることを確認し、「次へ」ボタンを押します。

STEP4 道府県民税と事業税の中間申告書に署名を付与する

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