
法人税の申告書に「同族会社」という文言があるけど、これはどういう意味?
同族会社の判定ってどういうこと?
初めての確定申告、税務署から申告書が送られてきて、パラパラと見てみると「同族会社」「同族会社の判定」という文言が目に入る。
「これはどういう意味?」
「家族経営じゃないし、自分ひとりの会社だから大丈夫でしょ」
確かに、「同族会社」という言葉からは、親族で経営するような会社をイメージしがちです。
しかし、同族会社というのは「少人数の株主等が、会社を実質的に支配している状態にある会社」をいいます。
例えば、株式を一人で保有している一人社長の会社は、同族会社の典型例です。
もっとも、中小企業の実務においては、「同族会社に該当するから困る」という場面は、実際のところそう多くはありません。
とはいえ、同族会社にだけ適用される特有の税務ルールが存在しており、場合によっては大きなミスにつながり、余計な税金を納めることになるケースもありますので、自社に不利益があるものかどうかを確認しておく必要は大いにあります。
たとえば、同族会社に適用される注意を要するルールには以下のものがあります。
- 「みなし役員に認定されて、報酬や賞与が損金不算入になるリスクがある」
- 「使用人兼務役員の給与が原則として経費に認められない」
- 「利益連動給与が損金不算入になる」
- 「行為計算否認のリスクがある」
これらは少し専門的で難しく感じるかもしれませんが、本記事の中で順を追って、初心者の方にもわかりやすく丁寧に解説していきますのでご安心ください。
今回は、そんな「同族会社とは?」という定義から、フローチャートを使った同族会社の判定方法や同族会社に該当する場合には、税務上でどのような影響があるのか、
さらに同族会社に関する法人税申告書(別表2)を簡単に作成する方法まで、元国税調査官の視点でわかりやすく解説していきます。
この記事を読み終える頃には、「自社が同族会社に該当するのかどうか」の判断ができるようになり、万が一、該当していた場合でも冷静に対処するための知識が身につき、税務リスクに備えた経営判断ができるようになります。
ぜひ最後までご覧いただき、税金で損しない税務に強い経営の第一歩を踏み出してください。
会社を設立してもうすぐ1月になるそんなある日・・・
確定申告書に「同族会社」を判定する書類があるけど、「同族」というくらいだし、家族が役員になっている会社が該当するくらいの意味かな。
うちは役員に親族がいない一人社長の会社だから関係ないよね?
ちょっと待ってください!!
「同族会社」かどうかは、「家族経営」かどうかではなく、株主構成や実質的な支配関係によって判断されるんです!
例えば、新米社長さんのように株式のすべてを一人で保有している一人社長の会社であれば、基本的には「同族会社」に該当しますよ!
えっ!?一人社長でも!?
じゃあ、もし該当してたら、どうなるんですか!?
同族会社に該当すると、いくつかの税務上の取り扱いに注意が必要になります。
たとえば、
- 使用人が「役員」とみなされる場合がある
- 使用人兼務役員の給与が原則として経費に認められない
- 利益に連動した役員給与は経費にできない
- 同族会社の行為計算否認という規定がある
「特定同族会社に該当すると、留保金課税という仕組みが適用される可能性がある」
など、「同族会社ではない会社」にはない独自のルールが設けられています。
こうした制度は、あらかじめ知っていれば問題なく対応できますが、知らずに放置してしまうと、後になって税務署からの指摘を受けたり、想定外の税額が発生したりする可能性もあります。
とはいえ、ご安心ください。これらのルールには明確な条件があり、正しい知識さえあれば一人社長でも十分に対応できます。
本記事では、次のようなポイントを初心者向けにわかりやすく整理してご紹介します。
- 同族会社とはどのような会社か?(定義と背景)
- 自社が同族会社に該当するかどうかをフローチャートで判定
- 同族会社と判定された場合、法人税上でどんな影響があるのか?
- 法人税申告書の別表2「同族会社等の判定に関する明細書」とはどのような書類か?別表2を簡単に作成する方法
正しい知識を身につけて、税務署にも自信を持って対応できる準備をしておきましょう。
わかりました!ちゃんと知っておかないと…
解説よろしくお願いします!!
目次
1 同族会社とは(同族会社の概要)

ここでは、「同族会社」の基本的な概要から確認していきたいと思います。
1-1 同族会社の定義とは?
同族会社って、家族で経営してる会社のことですよね?
うちは自分ひとりで全部やってるから関係ないと思ってたんですけど……。
実はそこが落とし穴なんです。
「同族会社」というのは、単に“家族が経営している会社”という意味ではありません。
簡単に言うと、同族会社とは、会社を少数の株主が実質的に掌握している会社のことを言います。
同族会社とは、会社を少数の株主が実質的に掌握している会社のこと。
税法では、「会社の株主の3人以下、並びにこれらと特殊な関係にある個人や法人が議決権の50%超を保有している会社」と表現されています。
株主のうちで3人が、出資金の50%超を負担していれば同族会社になるんですね。
以外に簡単ですね。
3人の中には、その人の親族を加えるといったルールもあるので、単純にそうとは言い切れませんが、最初はそのように考えてもらえればOKです。
一見すると、「同族会社=家族で経営している会社」と思いがちですが、実はそうとは限りません。
たとえば、次のようなケースでも同族会社に該当します。
- 一人社長が100%株を保有している
- 友人同士で会社を設立し、その3人だけで株式の大半を持っている
このように、経営を動かしているのが親族かどうかは関係なく、「経営権が少数の人に集中しているかどうか」が同族会社の判断ポイントになります。
同族会社の判定の仕方についての詳しい内容は後述します。
逆に、株主が広く分散していて、経営への影響力が偏っていない会社は、同族会社でない「非同族会社」と呼びます。
つまり、「同族会社」と「非同族会社」の違いは、株主構成と経営の支配構造にあるということです。
1-2 なぜ「同族会社」という制度があるの?
でも、なぜ同族会社という区分があるんですか?
普通の会社と何が違うんでしょうか?
同族会社のメリットとしては、経営の自由さがあります。
ただ、その経営の自由さにより、一部の経営者が、会社の利益を自分に有利に動かせてしまうという構造上のリスクが発生します。
だからこそ、同族会社には、不適切な節税や利益操作を防ぐための特別な税務ルールが設けられているんです。
この「同族会社」という枠組みが設けられている理由としては、法人と個人の境界を曖昧にしないためです。
同族関係者で会社を支配していると、次のような問題が起きやすくなります。
- 高額な役員報酬で法人の利益を調整
- 法人の利益を意図的に圧縮して節税する
- 家族を役員や社員にして、形式的な給与を支払う
- 利益を会社にため込み、配当や課税を先延ばしにする
こうした操作を防ぐために、同族会社にだけ特別な制限や課税制度を設けることで、税務の公平性を保とうとしています。
制度があることで生じる主な制約
- 行為計算否認
- 使用人がみなし役員となる可能性
- 使用人兼務役員になりにくい
- 利益連動給与の損金不算入
- 特定同族会社の留保金課税
これらについては、後の章で詳しく解説していきます。
同族会社になると、税務上は不利になりそうですね。
同族会社は、税金を減らす行為を少数で決められるので、税務当局は、それに一定の制限をかけたいというイメージですね。
2 同族会社の判定方法

この章では同族会社の判定について解説していきたいと思います。
2-1 同族会社の判定の基本
「同族会社」とはどういう会社なのかがわかってきました。
実際にうちの会社が該当するのかって、どうやって判断するんでしょうか?
同族会社に該当するかどうかは、発行済株式の所有割合と、その株主がどういう関係にあるかで判断します。
まずは、その判定方法の基本を押さえましょう。
株式会社と持分会社で判定の仕方が変わってきますよ。
■ 株式会社や有限会社の場合(最も一般的な会社の形態)
株式会社については、次の2つの基準で判定されます。
- 3人以下の株主グループとその同族関係者が、会社の発行済株式の50%超を所有しているかどうか
- 上記のグループが、会社の議決権の過半数(50%超)を有しているかどうか
この2つのいずれかに該当すれば、「同族会社」と判定されます。
■ 合名会社・合資会社・合同会社など(持分会社)
これらの持分会社では、次のように判定されます。
- 3人以下の社員グループとその同族関係者の出資割合が、50%超を超えているかどうか
- 上記のグループに所属する社員数が、その会社の社員総数の過半数を占めているかどうか
この条件に該当する場合、「同族会社」とされます。
ここの「3人以下」というのは、会社の支配に関わる上位3人の株主のことです。
この「3人以下+その同族関係者」のグループで、会社の株式や議決権の過半数を持っているかどうかを判断することになります。
ふむふむ。
この3つの内容から同族会社かどうかを判定するということですね。
でも、なんか難しそうですね。もっと簡単に「うちは該当するかどうか」を見極める方法ってありますか?
自分の会社が同族会社かどうか、はい・いいえで進めるフローチャートにまとめてみました。
同族会社の判定に活用してください。
2-2 フローチャートでわかる同族会社の判定方法
同族会社の判定は、税法に慣れていない方は、文字だけ見てもよくわからないと思いますので、同族会社かどうかを判定できるフローチャートを用意しました。
フローチャートに当てはめていけば自ずと同族会社かどうかの判定ができてしまいます。
同族会社の判定の第1ステップを見てみましょう。
2-2-1 【STEP1】株主(社員)が3人以下か?
最初のステップは、まず出資者が3人以下かどうかです。
→「はい(3人以下の場合)」 →✅ あなたの会社は「同族会社」です
→「いいえ(4人以上の場合)」 →「ステップ2」次へ進む
株主(社員)が3人以下の会社の場合は、同族会社であることが確定します。そう、判定終了です!
とても簡単ですね。
このステップで確定しない株主(社員)が4人以上の会社だけ、次のステップに進みます。
2-2-2 【STEP2】株主(社員)が4人以上の場合
ここからは、株主(社員)が4人以上の会社の場合の判定となりますが、会社の形態によって、判定の方法が異なります。
「株式会社・有限会社」といった株式を発行する会社と、「合同会社・合名会社・合資会社」などの持分会社とでは、同族会社に該当するかどうかの基準や手順が変わります。
株式会社・有限会社の判定
まずは、「株式会社・有限会社」といった株式を発行する会社の判定を行っていきます。
STEP2もフローチャートで進んでいきます。

STEP2での第1ステップは、株式数で判定していきます。
・【株式数での判定】
【ステップ❶】株主のグループ化を行う
グループ化というのは、大まかに言うと、ある株主と親族であるような、ある株主と関係の深い株主は1つの株主グループとして考えるというイメージです。
この関係者を「同族関係者」といいます。
株主Aと株主Bが親族の場合は、株主Aと株主Bは、株主Aグループとして捉えるイメージです。
親族以外にもグループ化する関係者もいるんですよね。
そのほかの「同族関係者」も教えてください。
同族関係者とは、株主本人と特別に関係の深い個人や法人を指します。
その同族関係者の範囲は次のように整理されます。
同族関係者の範囲
■ 特別な関係にある「個人」
株主の親族(配偶者、子・孫・親・祖父母・兄弟姉妹など) → 血縁は6親等内、姻族は3親等内が対象
株主と事実婚の相手(戸籍上は婚姻していなくても同居し生活を共にしている人)
個人である株主等の使用人((家事手伝いや運転手など)
個人株主等から生活支援を受けている人(仕送りなど)
上記2から4の人と生計を一にしているこれらの人の親族
■ 特別な関係にある「法人」
株主が単独で50%超の株式・議決権を持っている会社
株主と上記1の会社が他の会社(A)を支配している場合におけるその会社(A)
株主の1人と上記1と2の会社が他の会社(B)を支配している場合におけるその会社(B)
(社長A → 会社X(支配) → 会社Y(支配) → 会社Z(支配) → このような連鎖でも、会社Zまで同族関係者に含まれます)
ある株主とこれらの同族関係者にある株主がいたら、同じグループにしていくのですね。
なんとなくわかるのですが、具体的な判定例がほしいですね。
待ってました!
では、例を見ながら株主のグループ化の手順を確認していきましょう。
「株式会社清州興産」という会社を例に株主のグループ化を実際に順を追ってやっていきたいと思います。
株式会社清州興産の株主を整理したものが次の表です。

STEP1
まず、株式数の一番多い株主を選択します。
株式会社清州興産の株主の中で、株式数の一番多い「織田信雄」を最初に選択します。
STEP2
「織田信雄」と同族関係者に該当する株主を探します。
「織田孝子」は、「織田信雄」の妻なので、株主等の親族であるため、同族関係者となります。
したがって「織田孝子」は、織田信雄グループ(以下「織田グループ」と言います。)に分類します。
「織田法幸」は、「織田信雄」の長男なので、株主等の親族であるため、同族関係者となります。
したがって「織田法幸」も、織田グループに分類します。
織田信雄と関係のある者はもういませんので、織田グループは3人ということになります。
STEP3
続いて、まだ他の株主のグループに分類されていない株主の中で株式数の一番多い株主を選択します。
株式会社清州興産のグループに分類されていない株主の中で株式数が一番大きい「羽柴秀一」を選択します。
STEP4
「羽柴秀一」と前述の同族関係者に該当する株主を探します。
「羽柴長次郎 」は、「羽柴秀一」の弟なので、株主等の親族であるため、同族関係者となります。
したがって「羽柴長次郎 」を羽柴秀一グループ(以下「羽柴グループ」と言います。)に分類します。
他に羽柴秀一と関係のある者はいませんので、羽柴グループは2名ということになります。
STEP5
続いて、これまでのSTEP同様、まだ他の株主のグループに分類されていない株主の中で株式数の一番多い株主である「柴田権司」を選択します。
STEP6
「柴田権司」と前述の同族関係者に該当する株主を探します。
該当者がいないため、柴田権司グループ(以下「柴田グループ)と言います。)は、「柴田権司」のみとなります。
STEP7
「丹羽五郎」と同族関係者に該当する株主を探します。
該当者がいないため、池田勝也グループは、「丹羽五郎」のみとなります。
以上で、株主のグループ化が完了しました。
グループ化された株主を整理すると次のとおりとなります。

【ステップ❷】株主グループの順位付け
次のステップは、株主グループの持株数を合計して、多い順に株主グループの順位付けを行います。
なお、株主グループの順位付けを行うのは、持株数が上位第3位までです。
先程、作成した株式会社清州興産のグループ化した株主の整理表から、「織田グループ」の構成員は妻である織田孝子と長男である織田法幸となり、株主の整理表に記載のあるとおり「織田グループ」の持株数は全部で40株ということになります。
同様に他の株主グループの持株数を整理し、株主グループの持株数の順位付けを行った場合以下の通りになります。
グループ分け結果
| グループ順位 | グループ名 | 株式数 |
| 第一位グループ | 羽柴グループ | 45株 |
| 第二位グループ | 織田グループ | 40株 |
| 第三位グループ | 柴田グループ | 10株 |

【ステップ❸】上位3グループの株式数の合計が発行株式数の50%超か判定する
ここで、グループ化した上位3グループの保有株式数の合計が発行株式数の50%超えているかで判定を行います。
→「はい(50%を超えている)」 →✅ あなたの会社は「同族会社」です
→「いいえ(50%超えていない)」 →「議決権」での判定に進む
※ 議決権に制限のある種類株式を発行していない場合は、ここで「非同族会社」に該当することが確定します。
なお、例題の場合は以下のとおり、上位3グループの保有株式数の合計が発行株式数の50%超えているため、同族会社に該当することになります。
上位3グループの株式保有割合
| グループ順位 | グループ名 | 保有株式数 | 保有割合 |
| 第一位グループ | 羽柴グループ | 45株 | 45% |
| 第二位グループ | 織田グループ | 40株 | 40% |
| 第三位グループ | 柴田グループ | 10株 | 10% |
| 合 計 | - | 95株/100株 | 95% |
・【議決権での判定】
グループ化した上位3グループの保有株式数の合計が発行株式数の50%超えておらず、かつ議決権に制限がある種類株式を発行している場合は、議決権で判定を行っていくことになります。
【ステップ❹】議決権に制限のある種類株式を発行しているか?
→「いいえ(発行していない)」 →あなたの会社は「非同族会社」に該当します。
→「はい(発行している)」 →議決権ベースで再度株主グループ化して、議決権数で判定します。
このとき、議決権に制限がある種類株式(例:無議決権株式など)を発行している場合には、「議決権ベース」での判定が必要です。
つまり、株式数ではなく、実際に経営判断に関与できる議決権をもとに、順位づけからやり直します。
グルーピングは終わってますので、クループの中で、株式数をカウントするのではなく、議決権数をグループ内でカウントし直します。
そして順位づけを行い、上位3グループが保有する議決件数が、会社全体の議決権の過半数(50%超)を超える場合には同族会社として判定されます。
以上が株式会社(有限会社)の同族会社の判定方法になります。
続いて持分会社の社員が4人以上いる場合の同族会社の判定方法を確認していきます。
持分会社(合同会社など)の場合の判定
合同会社などの持分会社の場合は、株式を発行しない会社形態であるため、株式数、議決権の代わりに出資金の比率や社員数(業務執行役員)で同族会社の判定を行います。
持分会社の社員が4人以上いる場合のフローチャートは以下のとおりです。

持分会社の場合は、まず出資金で判定していきます。
・【出資比率での判定】
【ステップ❶】社員のグループ化を行う
まずは、株式会社、有限会社の判定と同様に出資者のグループ化を行います。
持分会社では「社員(業務執行役員)」という立場の者が出資して会社を構成しています。
この社員についても、株式会社と同様に「同族関係者」のグループ化が必要です。
持分会社だと「社員」って言うんですね。
でも、グループ化の考え方は、株式と同じようにできるんですか?誰が同族関係者なんでしょうか?
そうですね。株式会社と同じ内容になります。
持分会社でも、社員本人と関係の深い個人・法人を同族関係者として扱います。
以下のとおり、同族関係者の範囲は同様に整理されます。
同族関係者の範囲(持分会社の場合も共通)
■ 特別な関係にある「個人」
- 社員の親族(配偶者、子・孫・親・祖父母・兄弟姉妹など) → 血縁は6親等内、姻族は3親等内が対象
- 社員と事実婚の相手(戸籍上は婚姻していなくても同居し生活を共にしている人)
- 個人である社員の使用人(家事手伝いや運転手など)
- 個人の社員から生活支援を受けている人(仕送りなど)
- 上記2から4の人と生計を一にしているこれらの人の親族
■ 特別な関係にある「法人」
- 社員が単独で50%超の株式・議決権を持っている会社
- 社員と上記1の会社が他の会社(A)を支配している場合におけるその会社(A)
- 社員の1人と上記1と2の会社が他の会社(B)を支配している場合におけるその会社(B)
(社長A → 会社X(支配) → 会社Y(支配) → 会社Z(支配) → このような連鎖でも、会社Zまで同族関係者に含まれます)
また具体例を使っての説明をお願いします!
わかりました!
それでは、持分会社の例で見ていきましょう。
今回は「合同会社ウエスギ」という会社を例に、社員のグループ化を順に説明していきます。

STEP1 最も出資金の多い社員をピックアップ
出資割合の最も多い社員を探します。
今回の例題だと、出資金額が最も多い者の出資金額5,000,000円で、同額の者が6人いるため、同族関係者が多そうな「上杉 輝虎(代表社員)」を選択します。
→ 上杉 輝虎(代表社員)が5,000,000円を出資しており、出資割合は約16%で最大。
STEP2 同族関係者の社員をピックアップ
「上杉輝虎」と同族関係にある者をグループ化します。
→ 長男:上杉 景勝(出資250,000円)
→ 次男:上杉 景虎(出資250,000円)
この3名で 「上杉グループ」 を構成します。合計出資額は 5,500,000円(18%)
STEP3 グループ化されていない社員の中で一番出資金の多い社員をピックアップ
次に、未分類の中で出資額が最も多い者を選びます。
次に出資額が多く、かつ同族関係者が多い者を選択しますが、例題では、「上杉輝虎」以外は親族関係がない単独グループであるため、それぞれグループ化します。
以上で、株主のグループ化が完了しました。
グループ化された株主を整理すると次のとおりとなります。
| グループ名 | 構成員 | 出資合計額 | 出資割合 |
|---|---|---|---|
| 上杉グループ | 上杉 輝虎・景勝・景虎 | 5,500,000円 | 18% |
| 柿崎グループ | 柿崎 景家 | 5,000,000円 | 16% |
| 直江グループ | 直江 景綱 | 5,000,000円 | 16% |
| 宇佐美グループ | 宇佐美 定満 | 5,000,000円 | 16% |
| 斎藤グループ | 斎藤 朝信 | 5,000,000円 | 16% |
| 甘粕グループ | 甘粕 景持 | 5,000,000円 | 16% |
【ステップ❷】グループの順位付け
次に行うのは、社員グループの出資金の額を合計して、多い順に社員グループの順位付けを行う必要があります。
なお、社員グループの順位付けを行うのは、出資金額の合計が上位第3位までです。
ただし、今回の例題では上杉グループ(18%)以外に 同額出資(16%)のグループが5つ存在しています。
そのため、残り2つのグループは、以下の5グループの中から任意に選定することになります。
グループ分け結果
| グループ順位 | グループ名 | 出資金額 | 出資割合 |
| 第一位グループ | 上杉グループ | 5,500,000円 | 18% |
| 第二位グループ | 柿崎グループ | 5,000,000円 | 16% |
| 第三位グループ | 直江グループ | 5,000,000円 | 16% |
【ステップ❸】上位3グループの出資割合の合計が50%超か判定する
ここで、グループ化した上位3グループの出資金の合計が会社全体の出資金の額の50%を超えているかで判定を行います。
→「はい(50%を超えている)」 →✅ あなたの会社は「同族会社」です
→「いいえ(50%超えていない)」 →「社員数」での判定に進む
なお、例題の場合は以下のとおり、上位3グループの出資割合の合計が50%超えていないため、社員数判定に進むことになります。
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