勘定科目の「教育研修費」について、具体例をふんだんに使って簿記初心者にもわかりやすく解説します。
1「教育研修費」が使われる取引例
勘定科目の「教育研修費」で経理される主な取引例は以下のとおりです。
| 内容 | 具体例 |
|---|---|
| 社外研修のための費用 | 外部セミナー・研修会などの参加費用 |
| 社内研修のための費用 | 外部講師への謝金や交通費、教材費、研修で使用する資料作成用の書籍購入費用、研修で必要な機器の購入費用、研修で使用する会議室や外部施設の使用料、研修の外部委託料、 |
| オンラインスクールに要する費用 | 事業に関係したスキルを身につけるために、Udemyなどのオンラインスクールに要した費用。Webセミナー(ウェブセミナー)に要した費用。 |
| 資格を取得するための費用 | 教材の購入費用、資格取得費用、免許取得費用 |
2「教育研修費」とは
勘定科目の「教育研修費」とは
企業活動の中で、従業員の教育研修するために要した費用を記録するための会計項目。
「教育研修費」で経理されるものは、講師に支払う講師料、教材費、外部施設の使用料、外部研修受講料、外部研修委託料、オンラインセミナーなど、会社が業務に必要な研修のために支払う費用です。
2-1 教育研修費の特徴
「教育研修費」の会計上おさえておくべき特徴は次のとおりです。
| グループ | 「費用」グループ |
|---|---|
| 決算書の表示 | 販売費及び一般管理費 |
| 類似科目 | 福利厚生費 |
| 税区分 | 課税対象仕入(※対象外) |
| インボイス有無の判定 | 必要 |
※海外企業が提供するオンラインセミナー等でインボイス登録がない場合は対象外。(例:Udemy)
2-2 教育研修費とする要件
教育研修費とは、会社が負担する従業員の教育研修のために支出する費用をいいますが、教育研修費として計上するには、受講した研修等が会社の業務上必要であり、その金額が適正である必要があります。
また、研修に付随して発生する費用については、実態に即して適切な勘定科目を選択してください。
研修に関連するのであれば、教育研修費に含めることも可能です。
(例:交通費、宿泊費、食事代など)
3「教育研修費」の仕訳例
外部講師を招き、社内研修を行い、55,000円を支払ったケース(税込経理方式)
| 借方勘定科目 | 借方金額 | 貸方勘定科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|
| 教育研修費 | 55,000 | 当座預金 | 55,000 |
税抜経理方式の場合(講師費用が税込55,000円税率10%)
| 借方勘定科目 | 借方金額 | 貸方勘定科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|
| 教育研修費 | 50,000 | 当座預金 |
55,000 |
| 仮払消費税等 | 5,000 |
|
4「教育研修費」処理上のその他の注意点
4-1 研修費として計上できない場合
業務に直接関係のない研修の受講や税理士・社会保険労務士など一身専属的な資格の取得のための費用は、研修費として認められません。
このような費用を負担している場合は、給与扱いとなり、源泉所得税を徴収する必要があります。
運転手の免許取得など業務に必要な取得は「教育研修費」として認められます。