経理の現場で登場する勘定科目「租税公課」について初心者向けにわかりやすく解説します。
1「租税公課」が使われる取引例
勘定科目の「租税公課」で経理される主な取引例は以下のとおりです。
| 内容 | 具体例 |
|---|---|
| 租税 |
など |
| 公課 |
など |
2「租税公課」とは
2-1 租税公課とは
租税公課とは、国や地方自治体に納める税金(租税)と公共団体へ支払う会費や罰金など(公課)を合わせた言葉です。
「租税公課」で経理されるものは、法人税、住民税及び事業税を除いた税金と国税や地方税などの税金やその他公共団体へ納める会費等を支払う費用です。
2-2 租税公課の特徴
「租税公課」の会計上おさえておくべき特徴は次のとおりです。
| グループ | 「費用」グループ |
|---|---|
| 決算書の表示 | 販売費及び一般管理費 |
| 類似科目 | 法人税、住民税及び事業税 |
| 税区分 | 対象外※ |
| インボイス有無の判定 | 不要 |
※厳密には、租税が不課税(対象外)で行政サービス手数料は非課税ですが、支払いの税区分は、消費税の計算上不課税と非課税を分ける意味がないので「対象外」で処理しましょう。
3「租税公課」の仕訳例
収入印紙代60,000円を現金で支払ったケース
| 借方勘定科目 | 借方金額 | 貸方勘定科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|
| 租税公課 | 60,000 | 現金 | 60,000 |
租税公課で経理される取引は基本的には消費税のかからない取引であるため、税抜経理の場合でも税込経理の場合でも仕訳は同じになります。
4「租税公課」処理上のその他の注意点
4-1 租税公課と法人税、住民税及び事業税の違い
法人税や住民税、事業税と源泉徴収された所得税は、「租税公課」ではなく、勘定科目「法人税、住民税及び事業税」で処理します。
※事業税のうち外形標準課税部分は「租税公課」で処理します。
4-2 法人税上損金にならないものがある
損金にならない「租税公課」は次のようなものがあり、所得にかかる税金や罰則の意味合いを持つものは、法人税法の所得計算上損金と認められません。
・国税の延滞税・加算税、地方税の延滞金・加算金
・行政の罰金(交通反則金など)、科料及び過料など
・法人税と住民税(勘定科目「法人税、住民税及び事業税」で処理する)
・所得税及び復興特別所得税(勘定科目「法人税、住民税及び事業税」で処理する)
※法人税、住民税及び事業税のうち事業税は損金に認められます。
損金と認められないとは、決算書で経費となっていても、法人税を計算するときには、経費とは認められないという意味です。
損金や損金不算入自体よく知らないという方は、次の記事で詳しく解説していますのでご一読ください。
損金とは認められない場合どのようなことをすればいいのでしょうか?
法人税の確定申告書の別表4(「署時の金額の計算に関する明細書」)で次のように所得金額に加算するという処理を行います。
