全力電子申告を使用するための環境設定の方法

全力電子申告を使用するための環境設定の方法アイキャッチ

 

Windows用デスクトップアプリ「全力電子申告」を使って電子申告するためには、事前に利用するための環境設定が必要になります。

その環境設定の方法をここでは解説していきます。

面倒ではありますが、一度設定してしまえば、その後の申告が以前とは比べものにならないほど手間要らずになりますので、最初に頑張って設定を済ませてしまいましょう。

 

すでにe-Taxソフト(ダウンロード版)やPCdesk(ダウンロード版)が利用可能となっている方はこのページの設定は不要です。

 

1 全力電子申告の使用前に必要な環境設定の概要

 

全力電子申告を使用するにあたって必要な環境設定は、大きく次の3つのSTEPが必要になります。

STEP1 STEP2 STEP3

電子証明書の入手

ICカードリーダライタの入手+ドライバーのインストール

【e-Taxの環境設定】
パソコンで電子署名できるようにする設(利用者クライアントソフトのインストール)

e-Taxの開始届出書提出

【eLTAXの環境設定】
パソコンで電子署名できるようにする設(プラグインのインストール)

eLTAXの新規利用届出提出+提出先の追加

 

【STEP1】電子証明書を入手して、ドライバーをインストールして、パソコンで電子証明書を認識できるようにします。

【STEP2】e-Taxで電子署名を付与するために必要な利用者クライアントソフトをインストールして、e-Taxの開始届出書を税務署に提出します。

【STEP3】eLTAXで電子署名を付与するために必要なプラグインをインストールして、eLTAXの開始届出書を提出先の各自治体に提出します。

全力電子申告が利用可能に!

 

一つずつそれぞれの手続きについて、詳しく解説していきます。

 

2 電子証明書を入手

 

2-1 電子証明書がなぜ必要なのか

 

国税(e-Tax)と地方税(eLTAX)の申告書を電子申告するためには、電子証明書の取得が必ず必要になります。

電子申告を行うには、利用者本人であることの確認とデータの改ざんの有無を確認するために電子署名を付す必要があります。

その電子署名を付与するためには、電子証明書が必須なのです。

法人がe-TaxまたはeLTAXで申告や申請行う場合には、原則法人代表者の電子署名が必須になります。(または、法人の代表者から委任を受けた者(法人の役員および職員に限る)の電子署名でも構わないことになっています。詳しくはこちら。)

 

2-2 電子証明書の取得方法

 

それでは、その電子証明書はどのように取得すればよいのか。

全力電子申告では、マイナンバーカードを使って電子署名を付与しますので、マイナンバーカードで電子証明書を取得する方法をご紹介します。

電子証明書の取得は簡単です。マイナンバーカードを作成すると、カードの中に電子証明書が記録されています。つまり、マイナンバーカードを作成すれば、電子証明書も同時に入手することができます。

マイナンバーカードの入手方法については、「マイナンバーカードの交付申請」ページをご覧ください。よくわからない場合は、お住いの自治体へお問い合わせください。

例えば横浜市で申請する場合は、次のようなに案内がされています。

マイナンバーカードの申請方法(横浜市HP)

横浜市の場合は、窓口、郵送またはインターネットで申請し、その後概ね1ヶ月(場合により2ヶ月)程度で、区役所からカードの受け取り方法を記載したはがきが送られてきます。そのはがきを区役所に持参して交付を受けるという流れになっています。

申請から受け取りまで1〜2ヶ月程度かかるケースがあるとのことですので、申告期限から逆算して早めの申請が寛容です。

 

続いてマイナンバーカードを使って電子署名を付与するための環境を用意します。

 

3 電子署名を付与できる環境を用意

 

全力電子申告では、マイナンバーカードを使って電子署名を付与するためには、「ICカードリーダライタ」が必要になります。そしてそれを利用するためにドライバーが必要になります。

ICカードリーダライタを使用して電子署名を付与する場合の環境設定の手順は次のとおりです。

 

ICカードリーダライタを入手

ICカードリーダライタのドライバーをインストール

 

それでは順を追って確認していきましょう。

3-1 ICカードリーダライタを入手

ICカードリーダライタを使って電子署名をするには、ICカードリーダライタにマイナンバーカードを接続し、パソコンに繋げて、電子署名をすることになります。

次のサイトでマイナンバーカードに対応したICカードリーダライタが紹介されていますので、こちらから対応するカードリーダライタを選び、用意します。

ICカードリーダライタのご用意(公的個人認証サービスポータルサイト)

マイナンバーカードに対応したICカードリーダライタ一覧

 

3-2 ICカードリーダライタのドライバをインストール

ICカードリーダライタを使用するためには、お使いのパソコンにドライバのインストールが必要になります。

購入したICカードリーダライタの説明書等でドライバのインストールの方法を確認し、インストールします。

 

4 e-Taxの環境準備の方法

 

e-Taxを利用するためには、大まかに次の2つの環境設定が必要になります。

 

利用者クライアントソフトのインストール

e-Taxの開始届出書の提出

 

 

4-1 利用者クライアントソフトのインストール

ICカードリーダライタのドライバを用意したら、今度は、電子証明書を利用するためのパソコン側のセットアップを行います。

利用者クライアントソフトをインストールします。

利用者クライアントソフトとは、公的個人認証サービスを利用した行政手続き等を行うときにマイナンバーカード(ICカード)に記録された電子証明書を利用するためのソフトウェアです。(公的個人認証サービスポータルサイト

次のページにアクセスします。

利用者クライアントソフトのダウンロード

全力電子申告は、Windowsのみ利用可能となっていますので、Windowsを使用している場合のインストール方法を解説していきます。

 

4-1-1 インストール方法(Windows)

 

jpkiwindowsご利用の方

「Windowsをご利用の方」をクリックします。

 

 

jpki利用環境2

画面上部で動作環境を確認し、画面下部でインストールを開始します。

jpkiクライアントソフトダンロード2

「利用者クライアントソフト(Windows版)Ver…」をクリックし、インストーラーをダウンロードします。

ダウンロードした利用者クライアントソフトのインストーラーをダブルクリックするとインストールが開始されます。
画面の案内にしたがってインストールを完了させます。

Windows版のインストール方法の詳細についてはこちらをクリック

 

これで電子署名を付与する環境が整いました。

 

4-2 e-Taxの開始届出書を提出する

 

e-Taxの使用を開始することを国税庁に届け出る方法を解説します。

e-Taxの開始届出書を提出するにあたっての事前準備については、次の国税庁のページで包括的に解説してあります。

e-Taxの開始(変更等)届出書作成・提出コーナー【事前準備】

以下で開始届出書の提出の仕方について説明していきますが、この解説で不明な部分が出てきた場合は、上記サイトで詳細を確認してください。

 

⑴ 利用規約を確認する

 

e-Taxの開始(変更等)届出書作成・提出コーナーを利用するに当たってにアクセスします。

 

etax準備利用規約確認

「国税電子申告・納税システムの利用規約」e-Taxの開始(変更等)届出書作成・提出コーナーの利用規約」をそれぞれ確認します。

 

⑵ 利用環境を確認する

 

続いて「⑵利用環境の確認」に進みます。

Windowsの利用環境を確認します。

eTax 電子申告 利用環境2

 

⑶ ルート証明書・中間証明書をダウンロード・インストール

 

次にルート証明書等をダウンロードします。

Windows版のインストール方法を解説します。

 

Windows版のルート証明書等のインストール方法

etax準備ルート証明書等のインストール2

 

「⑶ルート証明書等のインストール」に進み、「ルート証明書・中間証明書インストーラ」をクリックし、インストーラをダウンロードします。

 

 

ダウンロードしたインストーラを起動します。

インストーラ

「インストール」をクリックします。

 

 

インストールが終了すると、処理結果が表示されるので、指示のとおり「エンターキー」を押します。

処理結果

 

これでルート証明書のインストールが完了しました。

 

⑷ 信頼済みサイト・ポップアップブロックの許可サイトへ登録

 

Microsoft Windowsではセキュリティ機能が強化されており、e-Tax関係のURLを信頼済みサイト及びポップアップブロックの許可サイトに登録しないと正しく動作しない場合があるため、次の作業を行います。

 

 

「信頼済みサイト登録ツール」をクリックし、インストーラをダウンロードします。

 

 

❷ ダウンロードしたインストーラを起動します。

信頼済み登録ツール 登録する

「登録する」をクリックします。

 

 

信頼済み登録ツール 完了

「完了」をクリックします。

 

⑸ 届出書の選択

 

「⑷利用可能時間」を確認後、最後に次の方法で税務署に対し、開始届出書を提出します。

 

etax準備届出書の選択

 

❶ 「届出書の選択」をクリックします。

 

 

❷ 作成・送信する開始(変更等)届出書の選択

 

etax準備開始届出書選択

 

画面下部の「開始届出書(法人用)新規」をクリックします。

 

 

❸【ご利用になる前に】画面

開始届出 新規

「次へ」をクリックします。

 

 

❹【法人名称等の入力】画面

開始届出 法人名称等の入力2

画面の案内に従って法人名称等の情報について必要事項を入力し、「次へ」をクリックします。※必須の部分は必ず入力が必要です。

 

 

❺【代表者情報の入力】画面

開始届出 代表者情報の入力2

画面の案内に従って代表者の情報について必要事項を入力し、「次へ」をクリックします。

 

 

❻【暗証番号等の入力】画面

暗証番号等の入力2

 

画面の案内に従って暗証番号等について必要事項を入力し、「確認」をクリックします。

 

 

識別番号発行確認

利用者識別番号を発行していいかの確認が入ります。ここでは新規に取得する方が対象ですので、「OK」をクリックします。

万が一以前すでに利用者識別番号を発行している場合は、変更届出になりますので、「変更届出(法人用)利用者識別番号や暗証番号をお忘れになった方」をクリックして、利用者識別番号や暗証番号を確認するようにしてください。

 

 

❼【入力内容の確認】画面

入力した内容を確認し、よければ「送信」をクリックします。

「表示された内容で送信してもよろしいですか?」と確認されますので、「OK」をクリックします。

 

 

❽【利用者識別番号等の通知】

利用者識別番号等の通知

データが受け付けられ、利用者識別番号が発行されます。

e-Taxを利用するのにこの「利用者識別番号」と「暗証番号」が必ず必要になります。

この画面は再度表示することはできませんので、「印刷」または「保存」をクリックし、確実に保存します。

 

5 eLTAXの環境準備の方法

 

eLTAXを利用するためには、大まかに次の2つの環境設定が必要になります。

 

署名用プラグインのインストール

eLTAXの利用開始届出書の提出+提出先の追加

 

 

 

5-1 署名用プラングインのインストール

 

続いて電子証明書を使用して電子署名を行うために必要なプラグインをパソコンにインストールします。

プラグインのインストールの方法は、以下のようにWindowsで3種類あります。

 

PCdesk プラグインのインストーラを準備する(Windows)

ご自身の環境に合わせて、次のeLTAXのサイトを参照し、インストールを実行してください。

署名用のプラグインをインストール(eLTAX)

 

5-2 PCdesk(web版)で新規利用届出(利用者IDを取得)

 

プライグインのインストールが終わったら、eLTAXを利用するためには、利用者IDを取得する必要があります。

次の方法で利用届出(新規)を行うことで利用者IDを取得します。

 

⒈ 「PCdeskの特徴と取得方法」画面にアクセスし、「PCdesk(Web版)を利用する」をクリックする。

PCdeskの特徴と取得方法(←クリック)

 

 

 

⒉ 「ログイン」画面で「利用届出(新規)」をクリックする

 

ログイン画面

 

 

⒊ 利用規約に同意する

 

利用規約に同意

 

 

⒋ 「利用種別選択」画面で「納税者(法人)」をクリックする

 

納税者(法人)を選択

 

 

⒌ 「提出先選択」画面で提出する都道府県(地方公共団体)を選択し、「次へ」をクリックする。

 

提出先選択

 

基本的には東京都特別区以外は、都道府県と市区町村のそれぞれに地方税の申告書を提出する必要があります。
新規の利用届出では1箇所しか選択できないので、さしあたって都道府県を選択しておきます。(なお、市区町村を選択しても問題はありません。)

複数の地方公共団体への提出先の登録は、後述するPCdesk(Web版)で行います。

 

 

⒍ 利用者情報入力(法人)画面に必要事項を入力し、「次へ」をクリックする。

 

利用届出情報入力

必須となっている箇所は必ず入力が必要です。

 

 

⒎ 「提出先・手続情報入力」画面で提出先、手続き情報を登録する。

 

提出先登録

 

❶「利用税目」を選択

❷「提出先事務所等」を選択

❸「事業所」を決定

・法人都道府県民税、法人事業税、特別法人事業税又は地方法人特別税の場合は、事業所(本店)の所在地住所を入力してください。

・法人市町村民税、事業所税の場合は、提出先の市区町村にある主な事業所住所を入力してください。

❹「追加」をクリック

 

 

提出先を決定

 

❺「法人設立届出」欄を状況に応じて選択

❻「次へ」をクリック

 

 

⒏ 「入力内容確認」画面が表示されるので、入力した利用種別・利用者情報等の内容を確認し、間違いなければ「次へ」をクリックする。

 

 

⒐  電子証明書の選択

 

電子証明書の選択

 

「電子証明書の選択」画面で「ICカード又はUSBトークンを利用」を選択し、「認証局サービス名」を選択する。

マイナンバーカードをICカードリーダライタにセットしてパソコンに接続する

「次へ」をクリックする

❹ 電子証明書のパスワードが要求されるので、パスワードを入力し、「OK」をクリックする。

 

 

10. 「証明書選択」画面で選択した電子証明書の内容が表示されるので、表示された内容を確認し、 「OK」をクリックして、署名を付与する。

 

 

11. 送信が完了し、利用届出がポータルセンタに送信されると結果表示される。

表示されている「利用者ID」と「暗証番号」を使用してeLTAXが利用できるようになります。

 

5-3 PCdesk(Web版)で提出先を追加する

 

前述の新規利用届出の際に提出先を都道府県1箇所しか登録ができていないため、PCdesk上で市区町村の提出先を登録します。

東京都の23区にのみ申告する場合は、この操作は不要です。

 

⒈ PCdesk(Web版)にログインし、メインメニュー画面の「利用者情報」カテゴリーの「提出先・手続き変更」ボタンををクリックする。

 

提出先、手続き変更ボタン

 

「提出先・手続き一覧」画面で「追加」ボタンをクリックする

 

提出先・手続き一覧

 

⒊ 提出先を追加する

 

PCdesk(web版)提出先・手続き追加

 

❶ 「都道府県」欄と「市町村」欄に提出先の自治体を選択する

❷ 「申告税目」欄で「法人市町村民税」を選択する

❸ 「区・事務所等」欄で提出先を選択する

❹ 「検索」をクリックする

❺ 「提出先候補一覧」に該当の提出先が表示される

 

 

PCdesk(web版)提出先追加

❶ 「提出先候補一覧」に表示された提出先の「選択」欄にチェックを入れる

❷ 「追加」ボタンをクリックする

 

⒋ 提出先一覧に表示された該当の行にチェックを付し、「課税地入力」をクリックする。

 

❶「課税地」欄に提出先の自治体に属する住所を入力する(「課税地」欄には、直接入力するか、「住所選択」をクリックして表示される「地方公共団体選択」画面から指定して設定します。)

❷「事業所名」欄に入力する

❸「反映」ボタンをクリックする 「追加対象提出先」の「課税地」と「事業所名」欄に入力した値が反映される

❹「追加対象提出先」に表示されている提出先から、追加するものにチェックを入れる

❺「次へ」ボタンをクリックする

 

 

送信するかどうかの確認がされますので、「はい」を選択します。

 

⒌ 送信結果を確認する

送信が完了すると、提出先・手続き情報の変更の送信結果が表示されます。表示された内容を確認します。

(画像:PCdesk(Web版)ドキュメント引用)

 

詳しい設定方法は、PCdesk(Web版)ドキュメントを参照してください。

 

これで全力電子申告を利用する前に必要な環境設定はすべて完了しました。

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