減価償却の耐用年数とは?実務では法定耐用年数をすぐに調べよう|元国税・税理士が解説

減価償却の耐用年数とは?実務では法定耐用年数をすぐに調べよう

固定資産を購入した場合、それを費用にするには、減価償却をします。その際に必ず必要な情報の一つに「耐用年数」というものがあります。これがわからないと減価償却を計算することができません。

ここでは、この耐用年数とは何かから実務ではどのように決定しているか、そして実務ではどのような位置づけなのかまでを元国税調査官の視点を交えながら経理初心者の方向けにわかりやすく解説します。

この記事を書いた人

税理士(元国税調査官)

税務署に12年間勤務。主に法人税の調査に従事。

現在は、クラウド税務ソフト「全力法人税」、「全力消費税」や「全力電子帳簿」等を提供するジャパンネクス株式会社の代表を務める。

税務署側の視点を交えながら、主に法人税・消費税について一般の方に向けて実務に直結した税務情報を分かりやすく解説します。

ジャパンネクス株式会社

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減価償却とは

減価償却とは 耐用年数とは 法定耐用年数 解説画像

減価償却とは、何か。

一言で言えば、

購入した資産の購入代金を使用する期間にわたって分割して費用とする方法

といえます。

どういうことかというと、建物や車などの有形固定資産は、使用を続けることによって年々その価値は減少していき、やがては使用できなくなります

価値が年々減少するのだから、買った時に一度にすべて費用にするのではなく、その価値が減少した分だけを段階的に費用にしていこうと考えるのが合理的ではないでしょうか。

このような考え方を減価償却といいます。

例えば100万円のものが5年使えるのであれば、100万円÷5年で、1年あたりの費用は20万円という計算をします。

ここで、資産を購入して、減価償却を使う場合と使わない場合を考えてみましょう。

①一度に費用とする方法

②減価償却を考慮する方法
決算 1年目 2年目 3年目 1年目 2年目 3年目
売上 100 100 100 100 100 100
仕入 50 50 50 50 50 50
固定資産 90 0 0 30 30 30
利益 -40 50 50 20 20 20

一つ目は、購入した時にその金額のすべてを費用とする方法です。

この方法で年間の利益を計算すると上の表の①「一度に費用とする方法」のように購入した年だけ資産の費用(90)が多くなるためにその年は損失(−40)が多く算出され、その後の年の利益は多く算出されます。

二つ目の方法は、資産はその利用を通じて会社の営業活動に貢献するため、その貢献する期間にわたって固定資産の購入費用を少しずつ費用として配分しようと考える方法です。

この方法で年間の利益を上の表の②「減価償却を考慮する方法」に当てはめて計算すると、資産の購入費用を90とし、それを3年間使い続けると考えると、90÷3で1年あたり30の費用をそれぞれの年に配分します。すると年間の利益は20ずつで平準化されます。

会計の考え方は二つ目の方法を採用しています。

こちらの方が会社の経営状況を正しく反映していると考えるからです。この資産の購入費用を、利用できる期間に配分するという方法を減価償却というのです。

また、先の例で3年間使うとして、90÷3という計算をして1年あたり30という費用を配分しましたが、この3年という数字を耐用年数と呼びます。

耐用年数とは

その固定資産が何年間使用に耐えうるのかを耐用年数という言葉で表現します。

この用語もよく使われますので覚えておきましょう。

耐用年数とは 法定耐用年数とは

法定耐用年数とは

購入した固定資産が何年間使用できるものなのか(耐用年数)というのは会社がどのように使用しているのかやどのくらい稼働しているかなどから適正に見積もるというのが本来の姿です。

しかしながら、多くの企業がこれをしていません。

なぜなら、税法は、資産の種類や構造によって、その資産の耐用年数を一律に規定しています。

例えば、パソコン(サーバー用以外のもの)は4年と決められています。これを法定耐用年数といいます。

多くの会社が法定耐用年数を採用する理由

企業が仮に適正に見積もった耐用年数で減価償却費を計算している場合であっても、税金の計算をする場合には法定耐用年数で減価償却費を計算し直して申告する必要があります。

そのため多くの企業は、わざわざ骨折って耐用年数を見積もって計算することなく、始めから法定耐用年数を採用して減価償却費を計算することを選択するのです。

法定耐用年数を定める理由

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