全力法人税で作成した地方税の確定申告書を、印刷して窓口や郵送で提出するのではなく、電子申告により提出する方法を解説します。
電子申告をどのような方法でするかというと、全力法人税で作成した地方税の申告書データをPCdesk(ダウンロード版)というソフトにインポートして、PCdeskから電子送信する形をとります。
全力法人税とeLTAX
まずは地方税を電子申告するにあたって頻出する用語の解説からです。
地方税の電子申告システム「eLTAX」とは
eLTAXとは、地方税ポータルシステムの呼称で、地方税における手続きを、インターネットを利用して電子的に行うシステムです。エルタックスと読みます。
つまり、地方税の電子申告はeLTAXというシステムを通して行われるということになります。
「地方税の申告をeLTAXでする。」という言い回しができます。
全力法人税とeLTAXとの関係
全力法人税で作成した地方税の申告書データを使ってeLTAXで申告を行う方法としてPCdeskを利用します。
PCdeskとは
PCdeskは、主に地方税における手続きを、インターネットを利用して電子的に行うためのソフトウェアです。地方公共団体が共同して運営する組織「地方税共同機構」が開発・運用を行なっています。
eLTAXを利用するためには、それに対応するソフトが必要になります。全力法人税ではそのPCdeskを使って地方税の電子申告を行います。
PCdeskはeLTAXのホームページで無料で提供されています。
全力法人税でeLTAXを行う流れ
全力法人税で申告書を作成する
全力法人税からeLTAX用ファイルを出力する
出力したeLTAX用ファイルをPCdeskに取り込む
PCdeskで電子申告を行う
eLTAX利用環境を準備
全力法人税で地方税の電子申告を行うためには、PCdesk(DL版)が必要になりますので、まずこのセットアップを済ませる必要があります。
次の記事でPCdesk(DL版)が利用できるまでを解説していますので、そちらを参考にeLTAXの環境を整えてください。
PCdeskで電子申告できる環境が整ったら、次に進みます。
eLTAX用ファイルをエクスポート(出力)
ここからは全力法人税側の操作です。
全力法人税で作成される地方税申告書のデータをPCdesk用ファイルに出力します。
PCdeskにインポートできるのは2019年4月1日以後に終了する事業年度以降になりますので、ご注意ください。
⒈ 全力法人税にログインし、メニューバー「印刷」画面を開きます。
⒉ 出力が必要な申告書類にチェックを付し、「eLTAX出力」ボタンを押します。
⒊ eLTAXの利用者IDを入力し、提出先を選択し、「出力」ボタンをクリックします。
PCdeskで登録した提出先とは、PCdesk(DL版)のメインメニュー「利用者情報に関する手続き」>「提出先・手続き変更」画面の「区・事務所等」欄に表示されている提出先を指します。
この選択を誤るのPCdeskへの取り込み時にエラーになります。
提出先の設定に関する詳細は、マニュアル「PCdeskを使ってeLTAXで地方税の電子申告を行う方法|法人準備編」の「PCdesk(DL版)で提出先を追加する」をご覧ください。
eLTAX用ファイルがパソコン上にダウンロードされますので、任意の場所に保存します。
事業所が一つの場合は、ファイル名が以下のように表示されます。
市町村の申告書 → city.xml
道府県の申告書 → prefecture.xml
東京都の申告書 → tokyo.xml
PCdeskにインポート(取り込み)
続いてwindowsPCで「PCdesk(ダウンロード版)」を立ち上げます。
⒈ 「申告に関する手続き」をクリック
⒉ 申告メニューで「申告データの照会・編集」をクリック
⒋ 「申告データ一覧」画面で「取り込み」ボタンをクリック
⒌ 「地方税」を選択し、「選択」ボタンをクリック
⒍ 全力法人税からエクスポートしたeLTAX用ファイルを選択する
❶「申告データ取り込み選択」画面で「ファイル選択」をクリック
❷ eLTAX用ファイルを保存した場所を選択し、そのファイルを選択
❸「開く」をクリック
⒎ 選択したファイルの情報が表示されるので、申告したいデータ行にチェックを付し、「取り込み」をクリック
⒏ 「処理結果」欄が「処理済」に変わるので、「閉じる」をクリック
⒐ 提出したいデータ行を選択し、「照会・編集」ボタンをクリック